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地元の駅を朝8時半に出る電車に乗った。新幹線で新潟まで帰る。駅のホームに、統一模擬試験の受 験票を握りしめて電車を待ってる女の子がいた。たたかう前って感じの顔立ち。彼女は電車の中では イスに座らないで窓際に立って古文の単語帳を開いてる。イスに座ると眠くなっちゃうもんな。僕も 高校生のとき同じ駅から試験会場に向かって、彼女と同じように窓際に立って単語帳を開いてた。な んでもないことだけど良いものを見た気がした。
久々に家族や親戚と話して、みんなのことを自然に 一人の人間として見ることがすこしできるようになった気がした。弟もこれから人生どうするかにつ いて悩んでいる模様。いとこのまーちゃんは
「もう仕事しながら生きていくしかないっていう覚悟は決まった」
と言ってた。みんなそれぞれの人生で、自分のふるまい方をみつけるのに忙しい。

新幹線は速い。日記かいてたらちょっと酔った。酔いをさますために外の景色を見な がら、行きのバスとおなじことを思った。このスピードのせいで見過ごしてしまうものがたくさんあ る。このスピードにのりながら、路上に咲くコスモスを愛でたり蛇の死体を見つけたりすることはで きない。さびれた温泉街をみつけたりすることもできない。そういうことをじっくり考える余裕も与 えられない。1時間半で新潟駅についちゃった。

お昼頃、新潟駅ちかくの友達の実家で自分の家と合流して、長岡方面へ歩き始める。暑い。でも新潟 は天気が変わりやすい。すぐに曇ったり雨が降り出したりする。15キロくらい歩いて「引越」とい う変わった地名の場所に着いた。近くに温泉旅館があったのでお風呂に入った。茶色いお湯で温度は 低め。もう今日はこの辺で敷地を借りようと思って「旅館だから厳しいだろうなあ」と思いつつ、そ こで敷地を借りられないか交渉したらやっぱりNG。
「それ、よく聞かれるんですけど同じ敷地に土建会社もあるもんですから。すいません。近くにトイ レも水もあるとても良い公園があるからそこなら大丈夫だと思います。聞かれたらよくそこを薦めて るんです」
って言ってた。公園はちょっとなあと思って、どうしようかなとうろうろしてたら神社を通りかかっ て、そこでたくさんのおじさん達が宴会をしてた。そのなかの若い人から
「なにしてんすかー!」
って呼び止められて
「酒飲めますか?いま祭やってんすよ。寄ってってくださいよ」
という感じであれよあれよというまに、僕は神社の中でたくさんのおじさんに囲まれながら紙コップ を持たされて瓶ビールを注がれてた。ほんの5分前までけっこう絶望的な気持ちで「今日の敷地どう しよう」なんて考えてたのに。毎度のことだけど、めまぐるしすぎる。一回実家に帰ったぶん、まだ 体がこのスピード感に慣れてない感じだった。おじちゃんたちはみんな酔っていて声がでかい。質問 が同時に3つくらい飛んできて、それに答えてるあいだにまた別の質問が飛んでくる。そんな感じで わいわいやって
「ホラ貝吹いてみろ」
と言われてやってみたらちょっと音が出て
「おおー!」
とかなって盛り上がったりしたんだけど、ある瞬間に突然みんなが片付けはじめて、あれよあれよと いう間に飲み物も食べ物も片付いて人がどんどん減っていった。なんの合図でみんなが片付けはじめ たのか全くわからなかった。僕を呼び止めた若い人が
「今日うちきていいよ」
と言ってくれたのでついていく。
「なんか突然みんな帰りだしましたけど」
って聞いたら
「一応村の長がいるんだ。なんか合図があったんだろうな」
って言ってた。彼の家は3世代で、彼の両親と奥さんと二人の子供がいた。突然現れた、家を担いでる僕をみて(しかももう日も暮れているので、相当怪しい感じに見えていたと思う。それでも)「な んだなんだすごいな」って感じでにこにこして迎えてくれた。出会ってまだ1時間くらいしか経って ないから、僕自身も処理が追いついてないのに、そこのおばあちゃんなんかすぐ
「離れに泊めるのね。敷き布団がないから持っていかなくちゃ」
といって準備しはじめた。すごい反射神経。
呼んでくれた彼が
「鳥食いにいこう」 と言って女友達(アニメオタクらしい)を一人呼んで、3人でご飯食べにいった。彼は旅人を見ると よく声をかける人らしい。好きな美術家などの話をしたとき、彼が
「その人たちはお金を稼ぎたくてやってるわけじゃないんだよな。俺なんか稼ぎのためにしか動けね えからな。なんのために生きてんだろうなあ」
って独り言を言ってたのが印象的。

今朝は実家にいたなんて信じられないな。


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0831 | 2014 | 未分類 | Comments (0)

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