2015/6/22

今日の敷地は茨城県常陸太田市大中町にある有機栽培の農家の納屋のなかを借りた。ここのご主人は元々東京の人で、親戚も誰もいないこの町に、完全に新規就農で農家を始めた。畑は借地が多い。もう20年くらいやってる。農協を通して市場に作物を出荷するのではなく、地元や首都圏の消費者と直接契約をして、ダンボールに詰めた十数種類の野菜を消費者に定期的に送るというスタイルを取ってる。「家庭菜園の請負業」のような感じらしい。

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野菜は商品である前に食べ物であり、もともと日本の農業はここのようにいくつもの種類の少しずつ野菜を育てるというものだったはずで、一つの農家が一つの野菜を大量に育てて出荷するっていう方向性に変わったのは戦後の話で、それは結局あまりうまくいかなかった。今はその影響もあって農業の就労人口が減っていると考えてる。

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スナックエンドウのアーチ

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トマトのビニールハウス

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中古の農具の試運転で草刈りしてるご主人

ご主人の話

「自分の畑に他の畑の土を入れると、作物が元気になってブワーッと育つとうことがある。土のなかって微生物がたくさんいて、微生物の多様性分析をしている人がいて、その人に聞いた話なんだけど。
土がそれを耕す人の手癖とか性格とかに合った微生物に向いたものにだんだん特化していっちゃうんだって。だからたまにガラッとやり方変えると、微生物が「なんだなんだ!」って混乱して、違う種類のが急に増えたりして、そうなると作物がガーっと良くなったりするから。方法論を同じことで固定していっちゃうと、作物がそれなりにしかできなくなる。
基本的に土の中には色々な微生物がいた方がいい。お互いに鑑賞しあって、病原菌だけがブワッと大繁殖したりしないから。
あとは、そこで育ててた種を急によそで育てて、それで戻したりすると良い」

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Posted by satoshimurakami