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昨晩、1ヶ月と13日ぶりに久留米の牛嶋さんのところに戻ってきた。九州はあったかい。冬用のふかふかの寝袋を持ってきたけど、まだ春用でも大丈夫だった。もしかしたら逆に暑くて寝付けないかもしれない。昨日の夜なんか半袖でも大丈夫なほど。特にあったかい日だったらしい。この1ヶ月牛嶋さんに家を預かってもらい、本体はバスや飛行機やフェリーであちこちに行って制作をしたりリサーチしたり作品を片付けたり掃除したり人と話したり、あと松本で店番したりと移動しまくった。久留米→熊本→小豆島→大阪→松本→東京→札幌→東京→小豆島→大阪→松本→東京→久留米。
今年は家との移動は少なくて、僕本体だけが作家として移動することが多い。家は小豆島から久留米まで移動しただけだ。制作の仕事のために移動しているのにお金がなくなっていく。絵本でもらった原稿料で二年くらいは生きていけるかと思ったけどもうなくなってしまった。変化が大きい。
今日から熊本に向けて歩く。家と一緒に。なぜか気持ちとしてはのんびりしている。予定に追われながら飛行機とかで高速で移動するのと全然違う。でも緊張はしている。今年最後の家の移動になると思う。熊本に着いたらそこでまた家を預けて、また東京に戻り、それ以降冬のあいだは家を移動しない。そういう予定がもう立ってしまっている。こういう動き方についていつか振り返りたいけど、とりあえず今は駆け抜ける。そんで引きこもる。
昨晩、牛嶋さんたちと熊本までの道についてグーグルマップを見ながら話し合った。柳川を通って有明海を右に見ながら大牟田の工業団地を通って熊本に行くルートか、山を越えて行くルートか。有明海ルートのほうが面白そうだ。この辺りの人はみんな有明海の干潟でムツゴロウをとったり潮干狩りをやったりしたことがあるらしい。だいたいゴールデンウィークくらいの時期に筑後川から漁師さんが操縦する船にのって有明海の沖まで漕ぎ出し、そこで干潮を待つ。潮が引くと船が干潟の上に乗っかる。それから船を降りて潮干狩りをする。潮が満ちないと船が動けないので、それまでずっと潮干狩りをやり続ける。それが長くて「早く帰らせてくれ」という感じになるらしい。でも貝が大量に取れる。潮が満ちたら、船に乗って、競争するように一斉に川に戻っていく。有明海はかなり沖の方まで干あがるらしい。一回見てみたい。

Posted by satoshimurakami