5月5日

なんで家に車輪をつけないのかとよく言われる。確かに下に車輪とかつけたら運ぶのはずっと楽になるのだろうけど、どうも気がすすまない。なんでか考えてみると、それは「家と呼ばれるものを動かして見せる」こと。正直いって邪魔だけど、引きずってでも動かしながら生活して見せること。この「見せる」ことのために、文字通り人力で持ち上げながら移動する必要があった。車輪等をつけてはいけなかったのだ。
今から思えば屋根が瓦なのも必然だった。瓦は重くて、家を地面におしつけてるオモリのようなものだから。それが乗った家を人力で持ち上げて移動する。そうする必要があった。
それと今日、車にぬかれるのが、なんだかいちいち腹立たしかった。あんなに重くてかたいものが、あんなスピードで動いているのだ。速すぎて危なすぎる。

20140506-201112.jpg
今日家を出る前、田谷さんが僕の今後数日間の家の置き場についていろいろ一緒に考えてくれて、計画を立ててくれた。嬉しくて面白い。

20140507-015332.jpg

とりあえず今日は、浦和にある喫茶店とギャラリーを兼ねたスペースに行ってみよう、そこなら多分大丈夫だろうということになり、高貫と一緒に歩いて向かった。田谷さんは後から自転車で合流。
12キロくらい移動した。

20140507-015458.jpg
さいたま市に入る

夕方、お店が閉まってから店に家を置かせてもらう交渉をしたところ、なんとNG。ここはもっと早く聞くべきだった。本当は昼間までにこういうところをあたつて、もしダメだったら神社や寺にあたるのが良いのだけどもう夜で、どこの神社も寺も閉まっている。たぶん置かせてもらえるだろうという考えが甘かった。
すこしあせったけれど、田谷さんが僕以上に焦って「落ち着こう落ち着こう」とか言っていて、なんか楽しくなってくる。田谷さんもなんか楽しそうに見えたけど気のせいか。

20140507-015658.jpg
いろいろと電話かけたりメールしたりしてくれた。
ツイッターで呼びかけてみたら、大学時代にすごくお世話になった建築家の先生自宅が浦和にあるという情報を知り、連絡をとってみたら快諾してくれた。
田谷さんが、僕以上に実感のこもった「よかった!」を言ってたのが面白い。

20140507-020233.jpg
ただしいろいろ事情があり僕はその浦和には泊まらずに、再び新座の田谷さんの家に帰ることになる。

Posted by satoshimurakami