10301509

長野県でまつしろ現代美術フェスティバルが終わったのがまだ1ヶ月前だなんて。インプットされた量が多すぎてずっと脳がオーバードライブしている感じだ。そしていまという一瞬にピントを合わせる力が少しずつついているような気がする。1日のなかで、ぼーっとしている時間がどんどん削られていく感覚。頭がアップデートされて、時間がどんどん伸びていく。不思議だ。僕は歩きなので、毎日の移動距離は普通の人よりもずっとずっと短いはずなのに、自分の生きるスピードが増している気がする。やっぱり車で動くよりも歩くほうがずっと早く遠くに行けるのだ。歩くってのは土地とのダンスだから。でももっといける。もっと今にフォーカスを絞らないといけない。時間は伸び縮みするから、今っていう瞬間への集中力をもっと高めていけば時間は伸びる。そのぶん考える事ができる。

いまこの生活をして7ヶ月目で、だんだん自分が違う社会に生きているような感覚になってきた。同じ空間にいるんだけど、違う社会を生きている。もっと自覚的にやっていけば、これまで僕がいた場所、いまは奴等のいる場所がどんな場所かよりよく見えてくるような気がする。そしてそれをちゃんと絵にしていきたい。

まるで別の社会のフィールドワークをするかのように、各地の家のスケッチを描きためていきたい。別の社会のフィールドワークをするように描く。これは多分大事なキーワードになる。たぶん今和次郎や南方熊楠のことをもっと知らないといけない。僕がやっていることにはまだまだ不純物が多い。まだまだ甘い。もっと濾過できる。無色透明で無味無臭の猛毒のような。

Posted by satoshimurakami