2015/6/23

今日の敷地は福島県いわき市勿来町にある「健康センター関の湯」の駐車場の端を借りた。ここでは寝ずに、去年この町で知り合ったおばあちゃん(ポカリ飲みな、と電話をくれた人)のマンションに泊まらせてもらった。

僕の他におばあちゃんの風呂友達(銭湯で知り合ったらしい)のおばちゃんもマンションに一緒に泊まった。二人とも80歳近い歳だけど元気で、短歌を詠んだりなどしている。
おばあちゃんは旦那さんを亡くしている。僕に「タバコはやめたほうがいい」と言った。
旦那さんは愛煙家で、それで血管がつまって倒れちゃった。特に習ったこともないけど、無我夢中で心臓マッサージをしたら息を吹き返した。救急車を呼んだけど、旦那さんは「おれはだいじょうぶだ」と言って乗りたがらなかった。
なんとか救急車に乗せて病院に行ったら、医者に
「一人で倒れてたらもう駄目だったなあ」
と言われた。それ以後、血管の詰まりをなおすために5回くらいカテーテルを入れた。そして6回目のカテーテルの時、たまたま専門の先生がいなかった。代わりにインターンシップの若い先生がやってくれたけど、それが失敗した。血がたくさんでたけど、意識は普通にあった。そのあとたくさんの機械を体につけられて、ベッドで安静にしてる旦那さんから
「孫の手を持ってきてくれ」
と言われた。おばあちゃんは孫の手を取りに家に帰った。車のガソリンも少なくなったのでガソリンを入れた。それで時間がかかってしまった。
「あの時、孫の手を何に使うのか聞いとけばなあ。取りに帰ることなんてなかったのに」
と今でも少し後悔してる。病院に戻ったときには、旦那さんの病室に心臓の電気ショックの機械が運び込まれているところだった。

おばあちゃんは小学校と中学校の同期会に定期的に行っている。
「それがねえ。一人一人と減ってくんだわ。酔っ払って男の人が
『十年後もやるか』って言ってね、『ばか十年後誰が生きてんだよ。おめえひとりでやれ』って言われてね。『そうかあ。もういい歳だなあ』って言ってね」

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寝室は一つしかないので、おばあちゃんと風呂友達のおばちゃんと僕の3人で3組の布団を川の字に並べて寝た。こんな事は体験したことがない。新しすぎる。

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翌日の朝ごはん。張り切って作ってくれた。三人でじっくり時間をかけて食べた。

Posted by satoshimurakami