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日本でも大きなテロが起こる日はくるかもしれないし、もしおこったときにそこに居合わせるかどうかはただの運だと考えると、いよいよ目を覚まさないといけない時代が来たのだなと思う。僕たちは普通に過ごしているつもりでも、どこかで加害者になっているのかもしれない。原発事故や脱線事故や自殺に加えて本気で考えなくちゃいけないことが増えたけど、これらの問題はどこかで全て繋がっていると感じる。
アイエスは先進国の若い人の登用に成功しているらしい。彼らに感染してしまう人が先進 国の中にもたくさんいるということ。考えてみるとユダヤ人虐殺もほんの70年前だ。ヒトラーが生 まれたことと、今回アイエスのようなものが生まれたことが無関係とは思えない。 でも絵本作家のユリーシュルヴィッツは第二次大戦中の迫害を逃れてあちこち転々とする壮絶な青年 期をすごして、その後「よあけ」という素晴らしい絵本を作り出した。「よあけ」には明らかに、青年期の壮絶な経験が反映されている。だからこそすごい本になっている。 
僕たちはすこやかに暮らしたいと他人には言いつつ、危機感・刺激もほしがるやっかいな生き物だ。 いつも「いまより幸せになりたい」と思っている。もっとお金があればとか、あいつが自分より幸せで憎い、とか日常的に思ったりする。パリで銃撃事件をおこしたのは自分かもしれない。「足るを知る」のはこんなにも難しい。 

パリで銃撃をおこしたのは自分だったかもしれない。僕たちはアクシデントで、引き起こされるのを待ってるのかもしれない。どこに導火線があるかもわからない爆弾を抱えている。自分についてる導火線が誰ともわからない他人につながっている。終わりも逃げ場もない。勝ちも負けもない。敵も味方もない。

Posted by satoshimurakami