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最近居島一平さんという芸人を知ってYoutubeでよく聞いてるんだけどこれがとんでもない人で、膨大な知識とほとんど狂人みたいな話術で、聞いてると関ヶ原の合戦で爪を噛んでいる徳川家康や、市ヶ谷の駐屯地で演説する三島由紀夫が目の前に浮かび上がってきて、歴史の動脈に連れて行ってくれる。ここ2000年くらいの日本史・世界史の重要な出来事を、まるで現場で見てきたように歌うように話す。政治的な右とか左とかっていう立場をもはや解脱していて、ほとんど狂人。父親が朝日新聞の記者で、あさま山荘事件がきっかけで知り合い結婚した母親との間に生まれ、新宿のゴールデン街で育ち、小学校低学年のころから浅草演芸ホールに通い(ばあちゃんに連れていってもらったらしい)、小学二年生の時の読書感想文が松本清張という経歴で、戦後生まれの傷痍軍人というキャッチコピー。こんなやばい人が芸人をやっていて、テレビにあまり出てこないのは、これは絶対におかしい。

いま自分は“みちしお”という、温泉と良い食堂が一緒になってる海が見えるドライブインの休憩室にいる。食堂はかなりのグッドバイブス食堂で、家族連れやトラックのドライバーらしきおじさんやいろいろな種類の人で賑わっていた。店に入ったら好きな席に勝手に座って席に置いてあるタッチパネルで注文すると出て来るというスタイル。仕事帰りのいかついおじさんがたくさんいて、タバコを吸いながら味噌汁(みちしお名物「貝汁」)を飲んだりしていてめちゃ良い雰囲気の店。貝汁は本当に美味しかった。その後お風呂に入って畳の座敷になってる休憩室で日記を書いている。テレビが置いてあって「ガンにならない秘訣」みたいな番組がやっている。BGMがジョプリンのエンターテイナー。休憩室にはテーブルが5つあって、それぞれのテーブルに1人ずつ人が座ったり寝転んだりしているんだけど、みんなテレビの方を向いてる。でもテレビを真剣に見てる人はたぶん最前列のおじさん1人しかいない。僕以外は結構お年をめしたおじさんとおばさん。

昨日遊園地を出たところから遡って書く。10月2日の昼ごろ遊園地を出発。道の駅「きらら」で知り合って一緒にご飯を食べた家族の父親の実家が山陽小野田市(合併で生まれた変な名前)にあるからそこの駐車場を使ってくださいと言ってくれたのでそこに向かった。途中、村野藤吾の傑作だという渡辺翁記念会館を見ようと思って家を置いて建物に入ろうとしたけどミキプルーンの会社がセミナーで使っていて中には入れなかった。セミナー参加者の大量の車が会館の前に停まっていて、ミキプルーンは本当にすごいなと。会館の前で電話で話してるおばちゃんが「いやその人はね、最近病気になって始めたばっかりなんだけどね」みたいなことを言っていた。
お昼過ぎに通りかかった車屋の店員に声をかけられ、店を訪ねたらそこの社長がつい最近書いたばっかりの水門の絵を買ってくれた。
夕方ごろにその家に到着。小学生の子供が3人と大人が4人いて賑やかな家だった。到着してすぐにお茶が出てきたり、虫除けスプレーとムヒがでてきたり、家を雨から守るためのピクニックシートが出てきたりしてみんな優しい。長野に戻ったらここにも絵本を送ろう。
一緒にご飯を食べさせてもらったあと、長女の子が先週にやっという運動会のビデオを見せてくれた。兄妹みんな同じ学校で、ダンスやったり走ったりしてたけど「変な音楽」とか「変なダンス」とかいろいろと明確な意見を持ってやっていた。長女は六年生で組体操もあったらしいが、組体操が危ないとニュースになってるからあんまりでっかいのはやらなかったという。組体操の映像を見たら、3段ピラミッドが横一列にたくさん並んで、一瞬で全部ピラミッドになったり戻ったりするというのを音楽に合わせてやっているのがあって、それはとても綺麗だった。組体操は、でっかいピラミッド作らなくても演出の力でなんとでもなりそうだなと思った。本人は「練習のほうが楽しかった」と言ってた。
家のおばあちゃんが「今度来ることがあったら瓦そばを食べさせたい」と言った。昔この辺りでは屋根瓦に炒めた茶そばを乗せて食べたらしい。「へえ~」と言ってたら長女が「そうか、知らんのか」と意外そうな顔をしていた。
その後みんなで温泉に行った。帰ってきてからウサギ(ダイフクちゃん)を撫でさせてもらったりした。子供達はもっと遊びたがってたけど宿題をやってないからと家に帰っていった。僕はパティスミスを聞きながらすこし近所を散歩した。この家は山を切り開いて整備した宅地の一角にあって、猿や猪がたまに出るらしい。近くにコンビニはないけどホームセンターとパチンコ屋さんがあった。そういえばこの家のおばあちゃんが「小野田はパチンコ屋さんが多い」と言ってた。帰ってきて駐車場にある自分の家で寝た。

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そして翌日の今日、子供たちが学校に行くのを見送って(末っ子の男の子がえらく寂しがっていた)3時間くらい絵を描いて、お昼ごろに出発。家のおばちゃんが友人を通して情報を仕入れてくれた山陽小野田市の青年の家を目指す。キャノプ場があるらしい。すごく暑くて蒸す日。北九州市の方は午前中ですでに三十度を超えていたらしい。この温度と湿度。台風が来てるのを感じる。天気予報によると中心の気圧が915ヘクトパスカルの超強い台風が近づいていて、日本列島縦断ルートであと2日くらいで山口県にも直撃するらしい。

夕方5時前に青年の家についてキャンプ場の申し込みをする。えらく年季がはいった建物に職員さんが2人いて、僕の家を見て面白がっていた。「この施設よりお宅の家のほうが地震には強いと思います」と言ってた。
大量の蚊に食われながら家をキャンプサイトに設置して、歩いて15分くらいの「みちしお」に来て今。夕日が綺麗な日だった。

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Posted by satoshimurakami