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9月 01, 2017

先日汽水社でオーウェル紀行イギリス編という本を買った。オーウェルは不思議な人だ。放浪の極貧生活を自らに課し、都会で「こんな仕事明日にはやめてやる」「いつか自分の店をもってやるんだ」が口癖の、低賃金で働く市井の人々とともに過ごし「ロンドンでは座るにも金がかかる」という発見をしたりする「パリ・ロンドン放浪記」や、スペイン内戦の戦場でも(頭のあまり良くない)若者たちとともに過ごした「カタロニア賛歌」を書き、社会の下の方で毎日明日が見えない状態で一生懸命生活している人々を観察したのち、「動物農場」という社会構造についての寓話を書き、権力は常に腐敗することを糾弾して、最後には「1984」で全体主義がすすんだ社会の全体を書こうとした。下から上に。蟻の目から鷹の目に。ちゃんと下を見たうえで上から書くというか。吉阪隆正やカバコフと近いものを感じる。オーウェルは少なくとも制作においては誠実な人だったに違いない。とても興味深い。多分何か僕にとっても大事なヒントがある。オーウェルについてはこれからもいろいろ知っていきたい。

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世間はお盆らしい。僕も実家に帰ったりした方がいいんだろうか・・。眠い。毎日眠い。暑さのせいだと思いたいが、何をしても集中力が長続きしない。まいった。更地を借りて面白い日々を送っているようにみえるかもしれないが、生活というものは地味なものだ。

今日も昨日と同じように自分の家で目を覚まし、美術館のトイレに顔を洗いにいった。敷地の向かいの地獄温泉の建物に水道が取り付けられていることに気がついた。今度オーナーにその水道をすこし使わせてもらえないか話してみよう。ブルーベリーにやるための水が必要だ。昨日は汽水社まで水をもらいにいった。

その後何故か美術館の図書スペースで「ジョジョリオン」を読んで過ごしてしまった。お昼過ぎから敷地に戻って制作を始めた。ここはすこし日が傾けば大部分が影になり、制作できるくらいの温度にはなる。風も通り抜ける。両サイドのビルが高いおかげだろう。谷間にいるような気持ちになる。

大きなドローイングを描き始めたけど、どうも乗らないので、すこし散歩をして周辺をよくリサーチしあらかじめ下絵を考えてからもう一度大きな画面に臨もうと思い、片付けて敷地を後にし、周辺を3時間くらい歩き回った。主に敷地よりも北側と東側。疲れた。また後日東側と南側をまわる。

吉野家で「黒カレー」を食べて、美術館の図書スペースで本を読んでいたら寝そうになった。気がつけばピアノの演奏が始まる時間になっていた。この美術館の図書スペースにはグランドピアノが置いてあり、毎日(?)ボランティアの人が来て演奏する。ピアノを聴きながら、今福さんのスポーツの汀の「アメリカにおいてベースボールは、単なるスポーツを超えた、アメリカという国家歴史そのものを体現して来た」という部分を読んでいた。まわりにも僕と同じようにほとんど寝ながらピアノを聴いたり本を読んだりしている人たちがいた。たぶん毎日のように通っているであろうおじさんが、美術館の職員にむかって挨拶をしていた。

美術館を出てドトールに入った。これからドローイングの下絵を描くつもりだ。少しでも光がみえたらいいけど。

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なんだか発狂しそうだ。なんだこれは。話し声がひどくうるさく聞こえる。近くに座っている女性の。閉じ込められている。自分に自分が閉じ込められている感じだ。さみしい。誰かに会いたい。

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夢を見た。二人の男と1日の女がいる。何故か教室で、彼らは学生だった。彼らはみんな、僕の展示のために事前に準備をしてくれていた。ぼくの中から、三人の人格が出てきたんだろう。

何故か朝9時の方が夜よりも涼しく感じる。昨日もそうだった。朝は体温が下がっているのがよくわかる。

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昨日から、長い間家を置かせてもらっていたイケザワさんの家をついに出て、上通りの地獄温泉向いの更地に家を動かしてそこで寝泊まりし始めた。

「夏休みアトリエ菜園計画」開始。

この更地は、熊本をぷらぷらと歩いていたらたまたま見つけた更地で、なんとなく良い雰囲気だなと思っていたら美術館の職員の友人の親が持っているものだとわかり、少しの間使わせてもらえないか聞いていたらすんなりオッケーしてくれた。もともと自動車整備工場だったビルの跡地。毎年行われる藤崎宮の大きなお祭りがあり、その青年部の人たちや地域の人たちが集まる公民館のような場所だったという。今年3月に解体し、来年4月からは新しいテナントビルを建てる工事も始まるらしいので、いまはちょうどその空白期間。熊本にはこういう更地がたくさんある。地震でダメージを受けた建物を解体した跡地。地震で破損した建物の解体には行政がお金を出してくれる。「更地が多いですね」と言うと、みんな「今はちょうど建て替えの時期だからね」と言う。

この敷地に今月いっぱい滞在して、一昨日ホームセンターで買ったブルーベリーを育てながら、大きなドローイングを描いたりして過ごすことにした。白い防炎シートに養生テープを貼り、その上にマッキーで描く。たぶん地図のようなドローイングになる。

今日はお昼すぎくらいから外作業を開始。家の上に屋根をつくるべく、美術館でもらってきた木材を切ったりつなげたりした。今の僕の家は土砂降りが来たら多分耐えられない。熊本はスコールがよくある。更地にはスコールからの逃げ場がないので、自分でつくるしかない。角材を三角に組んだだけの簡単な骨組みにブルーシートを打ち付けた。屋根が必要のないときは骨組みの上部に巻いておける。風で飛ばされないように、同じ敷地から拾ってきたコンクリートブロックや大きな石や瓦礫のようなものを重しにした。それが終わった後、ドローイングを書くためのボードを作った。ベニヤ3枚分の大きさ。作業としては大したことないはずだがへろへろに疲れた。途中、汽水社のサトーさんが覗きに来た。

熊本は馬鹿みたいに湿度が高い。今年は特に暑いらしい。暑すぎて無理だと思った時は屋内で本を読む。今福さんの「スポーツの汀」と「書物変身譚」。汀の話がとても興味深い。何年か前に大きなスーツケースを持って駅の階段を不恰好に降りていた女の人を思いだした。どうしようもなく有限な身体のサイズと、それを取り巻く生活や社会の大きさとの落差が、ちょっと滑稽な様相を呈する。僕が家を背負って歩いているのと似ている。経済と体の汀が労働だとすると、アリスの写真作品に写っている風船売りや、行商の人々(特に一昔前の、やたら大量のものをリアカーに積んで売り歩いていた人々)はサーファーだということになる。この辺がとても興味深いし、なにか大事なポイントがあるような気がする。東京でお話しするのが楽しみだ。

晩御飯は、更地の目の前にあるPAVAOという店でカレーを食べた。汽水社のサトーさんに「カレーうまいっすよ」とすすめてもらった。熊本の楽しい人たちが集まっている。ここ数日よく道端で会っていた長崎書店のサイトーさんもいた。彼は松本のギブミーリトルモアでも何度かライブをやったことがあるというケバブジョンソンというバンドのドラマーだった。新美くんの名前が出て来て驚いた。ここは熊本なのに。音楽はどんどん越境する。

明日からドローイングを描きはじめる。明後日から5日連続で天気予報が雷マークだ。心配だ・・。。

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こっちで池澤さんと話してると次々アイデアが生まれてくる。やっぱり学芸員なので、作品の収蔵や流通や売買の視点がどこかにあって、それがとても新鮮。売買とか流通とか収蔵とかいうとやらしいものに聞こえるけど、要するに作家がやっている「行為」をどうやって継承可能なものにするのか、価値があるものとして他の人にみせることができるのか、作家が死んじゃっても人がその価値を人が感じることができるものにするにはどうしたらいいのか、そういうことを考えているんだと思う。と、書くと本人は否定しそうだ。

僕は重さがなくて気軽に撮れるので、敷地を借りた写真は全部iPhoneで撮っているのでデジタルデータでしか持っていない。これは展示するときには大事な「作品」になるのだけど、この営みを、人が「作品」として買う時はどうしたらいいのか、どうやってこの「移住を生活する」という、どこを切って見せたらいいのかわからないプロジェクトを「展示」「所有」「保管」するのか考えた末、敷地の写真はスライドプロジェクターで見せるのがいいんじゃないかという話になった。スライドプロジェクターは一枚一枚を順番にみせるのでそこに時間が生まれる。敷地の写真が切り替えるあいだの時間も調整できる。「これだ!」という話になった。さらにそれは、いっぺんに手持ちのものを全てフィルム化するんじゃなくて(デジタルデータを35mmに焼き付けるのは、ちゃんとしたとこに頼んだら1コマ5000円くらいする)「敷地を借りた写真」をフィルムというモノにして所有したい人が現れたときに、その人が選んだデジタルデータを35mmフィルムに出力したらいいんじゃないかと。これはさっそくこれからやることにする。

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なぜか制作欲求がおこらない。暑いからなのか。時々こういうことはある。個展と、熊本市現代美術館の展示に向けて新しいアイデアとそれに向けてやることはたくさんあるのに。全然だめだ。というわけでもないけど今日はなぜか池澤さんの家にあったラースフォントリアーの映画を三本も見てしまった。「アンチクライスト」「マンダレイ」「奇跡の海」。奇跡の海は、これは原題がBreaking the Wavesだ。奇跡の海ってタイトルは、もうネタバレしちゃってるじゃないか。ジャケットも微妙だ。「綺麗な愛の話」みたいなジャケットだけど、中身はとんでもないものだった。ラースフォントリアーはダンサーインザダークを小さきとき見たけどあまり覚えてない。奇跡の海の中で「彼女は善意に蝕まれて死んでいったと、そう書いていいのですか?」というセリフがあったけど、3本ともこの台詞が通底している。キリスト教への皮肉も感じる。でも奇跡の海はラストで神が出現していた。「善い行い」がむずかしい。ただ圧倒されるしかないのだけど。色々な僕たちがいて、法律や習慣の中で神経症やうつ病を抱えながら神様を信じながら生活している。そのなかで大勢に向かって一概に「善い行い」をしろというのはどういうことなんだ。あと、二人や集団のあいだで時間をかけて培われた習慣やルールや愛の営みや色々なことを、その培われた時間を知らない人間が目撃した時の異常なまでの奇妙さ。身に覚えのない人なんているのか。登場人物たちは、誰一人として特別な、なにかスゴイものを持った人とかではなかった。みんな普通につつましく暮らしている人たち。つつましく普通に過ごしていたら、いつしか狂ったものがそこにあったりする。というか何が狂ってるかどうかなんて一概に定義できるのか。いつのまにか全員狂っちゃってるんじゃないか。

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沈みがち。なんでだ。今日は夕方まで美術館でいろいろやって、でもほとんど作業は進まず、考えも進まずなんかじっとしてるのがつらくなって外にでて4時間くらいふらふらしてしまった。漫画喫茶に入って三国志を読もうかと思ったけどなんだか入れず。商店街をふらふらして、更地を観察したり人の流れを観察したりしていた。日本の商業ビルはファサードと、人目に触れない部分の壁面の落差がすごい。更地が現れるとその遺跡みたいな壁面が露わになる。どうも、なにか作ってる人たちはそれぞれの土俵で勝負しているらしい。自分の土俵を意識したほうがいいかもしれない。体系立てた自分の思想のようなものを、そろそろ勇気出してつくってみてもいいのかもしれない。テキストはそこに書かれていないものを伝える媒体なので、テキストにすることを怖がるのはよくない。そういう体力をつけないと。足腰の筋トレ。坂口さんにも足腰が弱いと言われたのだった。さすが彼は適当なことを言うノリで的を得たことをいう。

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現代美術館からほど近いところに更地を見つけた。家をそこに置き、そこで1ヶ月くらい滞在して庭をつくるように住めたら面白い。プランターで家庭菜園をして、緑を植え、道を作る。間取りの地図も充実するだろうし、朝顔やトマトを育てて写真日記をするのもいい。近くでは坂口恭平さんもモバイルハウスで森をつくってる。美術館の展示のサテライト会場みたいになったら良い。夏休みの自由研究。

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体調が悪い。風邪をひいたかもしれない。室内と外の温度差?鼻水が止まらない。

熊本にいる。湿度が高くてひどい。福岡よりもずっとひどい。息苦しいくらいの湿度。水のなかにいるみたいな。盆地だから?

僕の家は池澤さんが預かっていてくれていたので無事だった。でも一部のパーツが剥がれたりしていた。池澤さんによると自然に落ちたらしい。やはり家主がいないと古くなるのが早いのかもしれない。家の中に家があるので、池澤さんは植物をまわりにおいてみたり色々やって楽しんでいてくれたらしい。

家を背負って東に歩くか、南に歩いて水俣を通って川内市までいくか、どっちかにしようかと考えていたけど、体調が悪くて動く気にならない。暑いし。こんな真夏に九州にいるのは初めてだ。でも一昨日坂口恭平さんに会って熊本を動き回ったほうがいいんじゃないかという気がした。坂口さんとは七年前に学生だった時に鷹の台の風神亭で話したことがあって僕はかなり強烈に覚えていたけど彼は当然覚えていなかった。でも話してるうちに「ああなんか、話したかもなあ」と言っていた。

熊本を歩いてみるか。去年と変わらず、地震のあとはまだあちこちに残っている。去年は残っていた建物が解体されていたりはするけど。地図を見ないで歩いてみるのも面白いかもしれない。いまごろお花茶屋ではふるさと祭りがおこなわれているはず。

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昨日730日。家族で実家を夜中に追い出される夢を見た。友人のK君の何かの行為が原因で、真夜中に突然実家が解体されることになり、今すぐに家族全員家を出るようにと命令された。窓の外をみると、もう解体が始まっていた。実家はなぜか、新築される前の古い家だった。僕はその友人を責めた。そういう事情(どういう事情だったかは思い出せない)があるにしても、なぜこんな真夜中に突然なのか。もっと待ってもらうことはできなかったのか。K君は「それはそうだなあ」と申し訳なさそうにしていた。

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「広告を読書に変換する」という自分でも驚くようなアイデアを得た。さっき新御茶ノ水から町屋への地下鉄の中で。いま町屋のサンマルクカフェにいるが、隣ではスーツを着た男性がまさに、パチンコの広告チラシのラフ画を描いている。紙に手で。他のチラシを参照しながら。広告看板の家のプロジェクトは、ありがたい事に敷地を貸してくれる人が今年の3月に見つかった。それから話は進んでいないが。

つくづく読書の時間がまとまってとれないと思っていた。でも時間は進んで作らないと降ってくることはない。そして考えてみたら「広告看板の家」プロジェクトは、広告収入によって時間を生み出すことができそうなので、読書をするには格好のプロジェクトだ。本を読み、読んだ本の抜書きをつくり、展示していくこともできる。広告と読書が両立できる可能性がある。このプロジェクトはまだまだ発展がありそうだ。なんとしても実現させたい。スポンサーを得るためにプレゼンテーションを作らないといけない。

一昨日の夜に松本から東京に来て、昨日は亀有のコメダ珈琲に10時間くらい居座って映像編集の作業をしていた。

今日は馬喰町のART+EATに行ってまりこさんと9月からの個展の打ち合わせをしてきた。これも6時間くらい居座ってあれこれ話した。個展は9月5日から10月7日。「労働をつかむ」というタイトルに決まった。このタイトルは昨日コメダ珈琲で考えた。

たまたまART+EATでぱくきょんみさんと会って話すことができた。ぱくさんと一緒に来ていた佐々木智子さんという人から本を買った。なくなってしまったおばあちゃんから、仁川の話を聞くことができなった後悔から生まれた本。僕たちはなかなか「家族から歴史を聞く」ということを思いつかない。ポッと抜け落ちてしまう。なぜだろう。そんな話をする中で、韓国につながるとっかかりを得た。ソウル→仁川のルート。ちょうど韓国と中国のとっかかりを探していた。海路を使って、僕の家を日→韓→中と動かして展開できたらどんなに面白いだろう。

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松本の基地に夜居ると必ず聞こえるカエル達の鳴き声が、この東京へのバスの中でも集中すれば聞こえてくるような気がする。

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リュウショウハさんの死亡に関して聞いたニュースで、中国では大学生が教授の民主化を促す言論にを通報したり、民主化について否定的な思想が若い人たちの間でも意外と染みついているらしい。どんな感じなのか見に行ってみたい。対してこちら側は民主化によって何かを得たように見えたが暴走しわけわからん人が偉くなったりしている。大陸の民主国家である韓国と、島国の民主国家である日本と大陸の民主国家でない中国と。

経済もこの体のためにあったはずだという感覚が薄くなって目的がわからなくなってしまった。お腹が減ることがコストと考えられちゃったり、人件費がコストと考えることが自然になってしまうほど、この経済システムに毒されてしまった。この日々の営みの連鎖はこのからだのためにあるのに。

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19日、ストックホルム駅まで着いたところで、あてにしていたユーレイルパスというヨーロッパの電車乗り放題のチケットが売っていない(スウェーデン国内で扱っているところは無い。オスロかコペンハーゲンに行かないとだめだ。と言われた。しかしユーレイルパスの会社に問い合わせたときはストックホルム駅で手に入るかもしれないと言われた。彼らはどこで店頭販売されているかを把握していないらしい。)ことがわかったので、普通にチケットを買ってコペンハーゲンまで行こうとしたらアテにしていた時間の電車は売り切れていた。その3時間後くらいの電車はあったが、調べているうちに安い料金の夜発の夜行列車があったのでそれに乗ることにし、夜までストックホルムを観光することに。19日からドルトムントの宿をとっていたが、それはやむなくキャンセル。ストックホルム観光では、写真美術館がとても良かった。駅から遠かったが・・。

夜になり、夜行電車に乗り込んだ。が、僕らが乗った車両以外は寝台付きのちゃんとした夜行列車だったけど、僕らが指定された席のある車両だけはなぜかごく普通の座席の列車となっていた。チケットの安さの理由がそこで判明した。しかもボックス席で、とても居心地が悪い。僕らのほかのもう一人男性がいて、彼は席を3席分つかって横になって寝ていた。そのボックス席は5席しかない空間で、男性が3席使っているので僕らはそれぞれ1席ずつしか使えず、しかも後ろに全く倒れないシートとなっていた。とうていここでは眠れそうにない。奈保子は絶望していた。と思っていたらラッキーなことにほどなくしてボックス席には僕たち二人だけになり、僕らは彼が使っていた座席3席分を交代でつかって横になり、それなりに眠ることができた。でも彼や僕らが横になっていたせいでボックス席に座れなかった人がいる可能性も否めない。

翌20日、寝不足状態でどうにかコペンハーゲンに付き、乗り換え時間が確か3~4時間ほどあった。コペンハーゲン駅のマックでご飯を食べ(コペンハーゲンはスウェーデンと同様かそれ以上に物価が高かった。水道料金は世界一高いらしい)、そこで市庁舎を対象にした作品の撮影をした。そこからDBというドイツの電車に乗ってハンブルグ駅経由でドルトムントまで行った。ドルトムントに着く頃にはすっかり夜になっていた。ドルトムント泊。2泊の予定で借りていたアパートメントを1泊だけ使うことに。ドルトムントフラッツという宿。外で食事できるベランダ付きのすばらしいアパートメントだった。

翌21日、AOホテルドルトムントという宿に移動し、そこに2泊してミュンスター彫刻プロジェクトを見て回った。ミュンスターの安い宿がもう全然とれなかったのでドルトムントにしたのだけど、ドルトムントからミュンスターは電車で1時間くらいかかるし往復44ユーロもする。ミュンスターは緑や水も多くありつつ都会的で、とても住みやすそう。奈保子はドルトムントよりミュンスターの方が住みたいと言っていた。しかしウィキペディアによると負債がものすごくたくさんあるらしい。

23日、ドルトムントからカッセルに移動。Flixbus。この移動中、高速道路を走っている最中にバスがとめられ、警察らしきひとたちが入ってきてID提示を求めてきた。抜き打ちのIDチェック。先日一人でヨーロッパを回っていたとき、スイス国境でIDチェックは経験したけど、こんなドイツのど真ん中の高速道路でやられるとは思わなかった。IDチェックは時間をじっくりかけて行われ、なにやら怪しいとみなされた人(?)は一旦免許証やパスポートを取り上げられていた。偽造かどうかチェックしてたりするのか。僕は警察官に、どこに行くのかと聞かれたので「カッセルに行く」と言ったら「ドクメンタか?」と聞いてきた。「そうです」と言った。やはりドクメンタはみんなが知っているらしい。

バスから警察がいなくなったかと思ったら床下から犬の鳴き声が聞こえてきた。おそらく麻薬犬がトランクの中の荷物をチェックしている。徹底している。それもじっくり時間をかけて行われ、しばらくして再び警察がバスに乗り込んできて、ピンポイントで僕の3つくらい前の席に座っていた男女二人組を外に連れ出していった。連れ出されたうちの男はパトカーの中に入れられ、取り調べをうけていた。またしばらくして、バスは二人を残したまま出発してしまった。なんと、バスは二人を残したまま出発してしまった。薬か何かでつかまったのか?

とにかくそれでバスは遅れたが、どうにか僕らは警察にしょっぴかれることもなくカッセルに着くことができた。カッセルではEGE HOTELという小さいけれど素敵な宿に泊まり、3泊して丸2日ドクメンタに費やした。カッセルでも美術館を対象に制作をした。

26日。カッセルからベルリンに移動。Flixbus。早朝5時台発のバスだったので、タクシーを前日に呼んでおいた。念のため出発1時間前に呼んでおいたのだけど、運転手に「早すぎる」と言われた。しかしバスが出るウィルヘルムスルーエ駅についたときにはバスがすでに待機していた。Flixbusは座席の予約はできないので、早く席を取らないと二人並んでとれないことがある。早く宿を出たのが幸いした。さっそくバスに乗ろうと、メールで送られていたEチケットを運転手にみせる。EチケットにはQRコードが付いていて、それを運転手がデバイスで読み込むことで乗車許可がおりる。僕らのQRコードを読み込んだ運転手はデバイスをみて「ノー」と言った。予約されていない、と言った。そんなはずはないといい、もう一度読み込んでもらったがまた「ノー」と言われた。その「ノー」の言い方が非常に冷たく、こちらに対する同情とか、もしかしたらデバイスが何か悪いのかとか、自分に手落ちがあるのかとか、そういうことは運転手の頭には全く一ミリも無いような「ノー」だった。このとき他に乗車待ちの列ができていたりしたら「次の人」と言われ、下手したら僕らはバスに乗れなかったかもしれないが、なにしろ出発1時間前なで他に人は誰もいない。おかげで運転手はそれなりに僕らの相手をする必要が生まれた。QRコードが読み取れないので、名前を言ってその名前がないか確認してもらったが、「名前はない」と言われた。これは参ったなあと思って一瞬絶望したところでデバイスを見ていた運転手が突然「オーイエス」みたいなことを言い出した。なにやら名前があったらしい。しかし「オンリー1パーソン」と言われた。「1パーソン??」と聞き返したら、引き続きデバイスをいじっていた運転手が「サトシームラカミー、ナオコーシゲハラー。2パーソン。」と名前を読み上げた。どうやらやっぱり予約はされていたらしい。ひやっとしたけど無事乗ることができた。

確か3~4時間でベルリンに着き、まずホテルに向かった。アクシスホテルベルリンというホテルで、とても綺麗そうなホテルだったのでカッセルやドルトムントの宿よりはねは張ったが、ベルリンは一泊しかしないのですこし良いところにしようと思いそこを予約していた。ホテルについたらレインボーカラーの看板が掲げられていた。また、ガラスに貼ってあるチラシのほとんど全てに上半身裸の男性の写真があり、入口入ってすぐのガラスケースには男性用のパンツが売っていた。どうも様子が変わっている。清潔で黒いぴったりしたシャツを着た男性スタッフにフロントでチェックインの説明を受け。部屋に入った。部屋はとても綺麗だが、なぜか風呂場の壁がガラスになっていて部屋から丸見えだった。またベッドの上にはコンドームが一つ置いてあり、水着姿のマッチョな男性三人がプールで戯れている写真がのったエイズの撲滅を訴えるチラシもある。入口のレインボーカラーでなんとなく、LGBTQの人にもオープンなホテルなんだなと察していたけど、ここはどうやらゲイ向けのホテルらしい。でも普通に女性の宿泊客もいる。ゲイの人が泊まりやすいように配慮しているということらしい。さすがベルリンは違う。こんなホテル形態があるとは。それと気がついてからは、ホテル内を移動するのにすこし緊張してしまった。奈保子もドキドキすると言っていた。

ベルリンではベルリン大聖堂を見て、KWを見た。大聖堂では制作もした。夜にはOpenArtで一緒だったアーティストの魚住さん達と田口さんに案内してもらい、五人でベルリンを飲み歩いた。とても楽しい夜だった。奈保子の後輩のタカミくんとユダヤ博物館に行ったりもした。ホテルをチェックアウトする前に、ネットで予約した飛行機とバスのチケットを印刷してもらおうとフロントに行ったら、PDFファイルが読み込めず、印刷できなかった。3度くらいファイルを作り直して、最後はJPGにして持って行っても印刷できず、結局チェックアウト後に近くのプリントサービス店に持って行った。

27日の夜、ベルリンシェーネフェルト空港からEasyJetというLCCを使ってヴェニスへ。EasyJetの登場は比較的スムーズにできたと思う。シェーネフェルト空港はLCCしか乗り入れない空港で、2011年に完成したばかりらしい。ヴェニスの空港に着き、メストレまで移動。メストレのHotel Viennaにチェックイン。着いた頃は深夜だった。イタリアは蒸し暑くて小豆島みたいだと感じたのを覚えている。

28,29日とヴェネチアビエンナーレとIntuition展を見た。サンマルコ広場で制作もした。28日は帰り際に豪雨にあった。

30日にヴェニスからFlixbusでミラノへ移動。このバスの運転手はいい感じだった。彼はラジオを聞きながら運転していた。ミラノ駅は遺跡みたいな巨大な駅だった。イタリア人はあんなに適当なのに、なぜこんな立派な建物を維持できているのか不思議だ。後に行ったミラノ大聖堂もすごかった。イタリア人は不思議な人たちだ。ミラノでは数時間しかなかったが、奈保子が最後にイタリア料理を食べたいというので、ミラノ駅近くを探したが、どうもあまり店がなく、オフィスビルがたくさんあるような場所だった。でもすこし探したらイタリアンレストランを見つけたので近づいて行ったら、そのレストランのキャッチに捕まって、結局そこで食べることにしたのだけど、これがとんでもない宇宙最悪のぼったくりクソレストランで、初めてグーグルマップのレビューを書くことになった。(そうしないと腹の虫がおさまらなかった。「ザ・ワースト・ファッキン・レストラン・イン・ザ・ユニバース」と書いた)。美味しくないボロネーゼが22ユーロもし、ビールは500ccで8ユーロ、マルゲリータは10ユーロ。マルゲリータもさして美味しくもなかった。見た目は冷凍ピザを温めたようだった。何より店員が完全に舐めた態度で接してくる。態度が偉そうで頭が悪そう。そのくせサービス料も4ユーロとられた。合計で48ユーロもとられた。完全に観光客をカモにしている店らしい。奈保子は店を出てから「値段がわかってからすぐに出て行けばよかった」とブチ切れていた。他の人のグーグルマップレビューをみたら、150人以上がレビューを投稿していて全て星1つの最低評価。書き込みにはみんなが不満をぶつけていた。前もってこれを見ておけばよかった・・。

さて夕方ミラノからバスに乗って空港に行き、そこからライアンエアーでストックホルムのスカヴスタ空港へ。この飛行機が1時間半くらい遅れた。スカヴスタ空港に着き、そこから1時間半かけてバスでストックホルムの宿へ。宿に着くころにはもう3時前で、翌朝7時にはまたここを出なければ行けなかったので少しでも早くチェックインして眠りたかったのだけど、ブッキングドットコムで予約して支払い済みのはずのそのホテルのフロントで「支払いはまだすんでいません。ここで支払ってください」と言われた。そう言われ、クレジットカードの利用履歴やあらゆるメールを確認したら全てで支払い済みになっていたので、そんなはずはない支払っているはずだと、ブッキングコムから来ていた支払い済みを証明するPDFを見せたが、「こちらに振込が確認できていないので、私からはなにも言えない。ブッキングコムにきいてくれ。」と言われた。フロントの女性は電話を貸してくれ、スウェーデンのブッキングコムに電話をしてくれたりしたが結局繋がらず、僕が自分の携帯電話で日本のブッキングコムの事務局にかけることに。初めての国際電話。こんな形で体験することになるとは。いちおう事前に、カッセルでタクシーを呼ぶ際に国際電話をかける羽目になったときのことを考えて料金を調べておいてよかった。1分180円。電話したら日本語で対応してくれた。電話相手のスタッフはホテルのフロントの女性ともやりとりした上、とりあえずここは改めて支払いをし、後日ブッキングドットコムから返金をするということで話がまとまった。しかしそのころには僕らは疲れてており、奈保子は半ば様子がおかしくなっていた。

翌朝7月1日。朝6時半に起きる。2時間半弱の睡眠。ホテルをチェックアウト(同じ女性だった)して、ストックホルム中央駅まで地下鉄で向かう。2駅しかのらないのにスウェーデンの公共交通の制度上、エリア料金が取られ一人45SEKかかる。タクシーとあまり変わらない。中央駅からバスでアーランダ空港へ向かう。45分。

最後の最後、アーランダ空港でもアクシデントが待ち構えていた。預け入れ荷物を預ける際にちょっとした手違いがあり、奈保子の荷物にタグがついていない状態でベルトに吸い込まれていってしまった。すぐに係員に説明し、荷物を管理している部署に電話をしてもらった。その係員の女性は「タグを付け直したから大丈夫」と言ってさらっと行ってしまった。心配だ。心配を抱えたままコペンハーゲン行きの飛行機にのった。飛行機はここでも1時間ほど遅れた。

コペンハーゲンの空港でお土産の買い物をし、再び飛行機にのって今度はいよいよ成田空港へ。この飛行機も2時間ほど遅れた。そして成田空港に日本時間で7月2日の朝11時半ごろに到着。預けいれ荷物受け取りレーンで荷物がちゃんと来てるか、どきどきしながら待った。僕の荷物は通常通り届いていた。奈保子の荷物は・・・届いていなかった・・。空港の預け荷物問い合わせカウンターに行き、荷物が来てないことと、これまでの経緯を説明。捜索をお願いした。対応してくれた日本人の女性スタッフはとても良い感じで、僕たちが安心できるように言葉をかけてくれた。見つかり次第連絡をくれるというので、とりあえず空港を出る。ロストバゲージは、国際線ではよくあるらしいが、最後まで荷物が見つからないパターンは滅多に起こらないという。

この全ての旅程のあいだ、手持ちの少ない現金とクレジットカードの限度額と使えるカードと使えないカード(奈保子が持っていたJCBが限度額も多くて一番使いたいのだが、JCBが使える店はヨーロッパでは総じてあまり多くない。彼女はVISAカードももっているが、限度額がとても少ないのであまり使いたくない。僕のマスターカードは奈保子がついて早々に限度額に達してしまい、使えなくなってしまった。が、最後の最後ミラノに着いたあたりで回復した。)の塩梅を調整しながら毎度毎度支払いをし最後まで乗り越え続けた。

そんなこんなで、40日間の楽しいヨーロッパ滞在は終了。日本に帰国。

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いつも移動している。いつも空港の搭乗口から飛行機に通じるあのグレーの道を歩いているし、いつもバスや電車の窓から外を見ているような気がする。いまは窓の外に新宿の街が見える。バスに乗っている。隣の人は「自分マーケティング」という本を開いて一生懸命何かを勉強している。前の席の話し声が聞き取れて、意味がわかるのが不思議だ。街に日本語が書いてあって、それが読め、意味を受け取れることが不思議に感じる。たかだか40日間の滞在で。これが田口さんのように12年になるとどんな気持ちになるんだろう。成田空港から電車でお花茶屋駅に行き、実家への道を歩いている最中見慣れたはずの景色が一瞬「とある日本の街」として出現した。こんなドライでいいんだろうかと心配になった。数えてみたらここ3日間で5本のバスと3本の飛行機に乗っている。

今回の旅行で起こった面白いことを思い出しながら書く。まずOrebroのお城を対象に制作中、スウェーデン人の女の子にナンパされた。もちろん断った。

19日、Orebroからドイツを目指して移動を開始したのだけど、最初のストックホルムに行く電車がまず遅れた。遅れたというより、途中の駅で降ろされて「乗り換えてください」と案内され、その結果遅れた。なぜ乗り換えさせられたのか誰もよくわかってなかった。いま考えると最初の最初から何か起きていた。あとできいたが、あのとき魚住さんたちと電車にのっていた二人組はメキシコ人じゃなくてコロンビア人のOpenArt参加アーティストだったらしい。

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8月 31, 2017

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あっというまに飛行機は10時間のフライトを終えて成田空港に着陸し、いま僕はもう東京都内を電車で動いている。これからも都内の移動と、東京から松本への移動があるので途切れ途切れになるだろうけど、書けるときに日記を書いていく。振り返りながら。

機内食はまあまあだったけど、離陸して少し経って夕食としての機内食がでてから、着陸2時間前に朝食としての機内食が出てくるのだが、朝食のほうは全く食べる気が起こらなかった。時間としては十分空いているんだろうけど、その間に体を動かすこともなく、何かイベントが起こるわけでもなく、ただ席に座ってうつらうつらしたり映画を見たりしているだけなので、ついさっき夕食をたべたばかりなのにもう朝食が出て来ているような感じがしてしまう。こうやって部屋に閉じ込めれてひたすらごはんだけを提供される人生を想像するとおそろしい。周りの席を眺めながら、人がそれぞれのコクピットに座って人生を操縦しているのだと考えるとぐっとくる。

帰国した途端に。家賃と光熱費のお金を口座に振り込まないととか、通帳に記帳しないととか、そういうことを気にする部分が頭のどこかに出現した。そういうものを日常と呼ぶのならレジデンスや旅行をするということは、日常から距離をとって、ただ「何を作るべきか、何をすべきか、何を見るべきか」だけを気にすることができる大切な時間だ。僕の場合、結婚して松本に居を構えてからそちらが「日常」と呼ぶにふさわしいものになり、いま熊本で預かってもらっている発泡スチロールの家での生活はすこしずつ「日常」と呼べるものから遠ざかっている。

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8月 30, 2017

飛行機の中。スカンジナビアン航空でコペンハーゲン空港から成田空港に向かっている。ついに帰国。去年来た時は2ヶ月間滞在していたので期間的には去年の方が長かったのだけど、今年のほうが色々と盛りだくさんで、とても長く感じた。去年はもう終盤には早く日本に帰りたいと思っていたが、今年はなんだか寂しい。レジデンスを終えてその土地を去るのはいつも寂しい。ラーズやエリンやソフィアやニーナに次に会えるのはいつか。それかもう会えないのか。今年の滞在ではブラッドフォード一家やセイバーマン一家に会うことができなかった。手紙を書きたい。エミルにはまた会える気がする。

今回の滞在は、奈保子が来てからは旅行の体を成していた。かなりのハードスケジュールだったが。6月19日に電車でOrebroを発ち、20日にはコペンハーゲンに寄ってドルトムント。ここまで電車だった。スウェーデン、デンマーク、ドイツと通ってきた。二日間ドルトムントからミュンスターに通って彫刻プロジェクトを見て23日にドルトムントを発ちカッセルへ。これはバス。カッセルでドクメンタ。そんで26日にカッセルからベルリンへ。これもバス。ベルリンでKWとユダヤ博物館をみてベルリン在住のアーティスト田口さん魚住さんリュウスイさんたちと飲むのを一泊でこなして27日にはヴェニスへ。Margheraのホテルに泊まってヴェネチアに通いながらヴェニスビエンナーレとIntution展を見て29日には高速バスでミラノへ。ミラノへ行ったのは、ミラノ発ストックホルム着の飛行機が安かったからだ。夜にはミラノからストックホルムのスカヴスタ空港にフライト。スカヴスタ空港からストックホルム市内にバスで行き、ストックホルムでとったホテルで2時間だけ寝て30日朝早くから再びバスでアーランダ空港へ。そしてアーランダ空港からコペンハーゲンにフライトし、コペンハーゲンから成田にフライトしている最中だ。今は。この旅程を作品制作のための撮影を5箇所で行いながら二人でこなした。次から次と面白いトラブルが起きた。

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8月 29, 2017

ヴェニス2日目が終わった。これで僕たちの旅行はひと段落。あとは帰宅に向けて移動する。明日FlixBusでいったんミラノに行き、ライアンエアーでストックホルムのスカヴスタ空港まで行き、ストックホルム市内で一泊し、翌朝バスでストックホルムアーランダ空港に行き、SASに乗って成田空港にいく。旅行は、1日をちゃんと1日として過ごそうと思える。

今日は7時には起きてしっかり朝から撮影→アルセナーレ→Intution展と計画通りにすごすつもりが、7時に目覚ましで目が覚めた時、「こりゃあだめだ」と思ってまた寝てしまった。とても疲れている。そりゃまいにちこんな歩いて2、3日で何十キロも何百キロも移動してっていうのを繰り返して、ぶらぶら街を見るだけならまだしも二年に一度と五年に一度と十年に一度の芸術祭と、それぞれに付随する関連企画や面白そうな展示を鬼のようにまわっていて、それに加えて作品制作のための撮影までしている。疲れないわけがない。奈保子も疲れている。撮影してもらっている。ありがたい。

ヴェニスビエンナーレは、数週間前に一人で来た時と違い、二人でまわっていると色々と新しい発見がある。Intuitionももう一度観れた。ジャコメッティの彫刻に似てるものやジョルジュブラックの彫刻作品に似たものが二千年前にすでに作られていたりする。そして奈保子はここ数日で自作の歌をよく歌うようになった。

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8月 28, 2017

ヴェニスの空港に到着したのは、数えたら3日前だった。空港でヴェネチアビエンナーレの広告を見て「きたぞー」と思ったのが随分と昔のように感じられる。Flixbusでミラノに向かっているけど、高速道路が随分と混んでいて到着が遅れそうだ。昨日は息つく間もなかった。起きて活動を開始したのが遅かったのもあるけど、ヴェネチアについてから撮影と二つの展覧会を見て、その間に歩きながらホテルでこしらえた昼ごはんのハムチーズサンドを食べたりした。夜は一昨日も入ったホテルのそばの「ピッコロ」というレストランに入った。小さな地元のレストランという感じで、僕が四年前に一人でヴェニスに来た時に2日間ほどかけて勇気を振り絞って入ったレストラン。四年前ここで食べたカプレーゼがボールに入って出てきてびっくりしたのを覚えているけど、今回頼んでみたらお皿で出てきた。奈保子も「ピッコロ」をとても気に入った様子だった。ホテルには、四年前も働いていた中国系の女性がまだ働いていた。バスの運転手がラジオを聴きながら運転している。こっちのバスの運転手は自由で気持ち良い。と書いていたらなにやら電話もはじめた。バスの運転手に限らず、あらゆる店で働いている人たちも、カウンターに立ちながら普通に何か食べたり飲んだりしている。ピザ屋の人も客の対応の合間に自分で作ったピザをカウンターで食べていた。昨日入ったIntution展も、18時閉場なのに15分前から「閉めます」と案内され、10分前には外に出された。会場は3階(日本式でいうと4階)まであるんだけど「閉めます」と案内されて3階から階段で降りる時、来場者が2階や1階の展示会場に入れないように階段からの入り口に係員が経っていて、「バイバイ~」と帰るのを促していた。早く帰りたいのが露骨すぎる。でもIntutionは良い展示だった。最後にみたのがこれでよかった。ヴェニスもドクメンタも、コンセプチュアルな作品が多く、展示に付随するテキストを読むのに疲れてしまっているところに、作品に最低限のキャプションしかつけず、キャプションも付いてない作品も多くあるIntutionの展示は安らかな気持ちになった。2千年前に作られた民芸と、数十年前に作られたモダンアートの彫刻が同じような形をしている。似てるといえばアルセナーレに土屋先生の作品そっくりなのがひとつあった。

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8月 27, 2017

奈保子はもう寝ている。僕は今日奈保子が制作で撮影してくれた2000枚以上の写真をパソコンに取り込んでいる合間にこれを書いている。連日移動しているような感じだ。疲れがとれないまま。今はヴェニスにいる。マルゲラ地区のホテル。僕が四年前。初めてヴェネチアビエンナーレを見にきたときに一人で泊まったホテルと同じホテル。あの時はみんなピザ食べ過ぎだとかいろいろ日記に書いていた。今日の夕方までベルリンにいた。昼頃まで寝て、ホテルをチェックアウトした。今後乗る予定の2つの飛行機とバスの搭乗券をプリントアウトする必要があったのでホテルのレセプションに行ってUSBを渡してお願いしたらPDFファイルが読み込めなくて印刷できないという事態が発生し、その後何度かファイルの拡張子を作り直してもうまくいかず、結局印刷できなかった。なのでチェックアウトのあと、地下鉄で近場のプリントサービスの店に行きそこで搭乗券を印刷した。日本のKINKOSのような店がベルリンにもあった。A4モノクロ印刷4枚で0.48€。その後ベルリン大聖堂にに行って撮影をし、そのあと奈保子の大学の後輩でライプツィヒに住んでいるタカミくんとすこしお茶(お茶というか、CurryWurstを食べた)をして、その後三人でリベスキンドのユダヤ博物館に行って1時間で駆け足で展示を見て(わざわざライプツィヒから来てくれたタカミくんには申し訳なかった、、)、シェーネフェルト空港に行った。シェーネフェルト空港はどうやらLCCしか乗り入れていない空港のようだった。まだできてから六年しか経ってないらしい。シェーネフェルトからEasyJetというLCCでヴェネチアのマルコポーロ空港に行き、そこからバスでMestre駅まで来て、歩いてこのホテルまできた。昨日の朝はカッセルにいたのが信じられない。

ドクメンタは、全部でたしか32会場あるのだけど、2日間で10箇所くらいしか回れなかった。といっても2日目は昼前まで寝ていたし撮影もしたのでよく見た方だと思う。郵便局を展示会場にしたところと、アテネの美術館のコレクションをカッセルに持って来たコレクション展と、ニューギャラリーという美術館でボイスの展示が観れたのがよかった。あと「墓場の博物館」があって、そこのドクメンタ作品というよりもともと博物館が所蔵していたコレクション展も面白い。ただ全体的にミュンスターでひとつひとつの作品に愛がこめられて、丁寧につくって丁寧に展示がされていた印象があったのでドクメンタは見るのにしんどいものがあった。でも町全体から感じられるドクメンタのオーラは素晴らしくて、到着した日は涙が出そうにもなったりもした。

明日明後日でヴェネチアビエンナーレと、先月見きれなかったIntuitionを見る。あと撮影もやる。奈保子は疲れが溜まっているみたいだ。せっかくの旅行だけど、せっかくヨーロッパに来ると考えると色々スケジュールを詰め込んでしまう。の割には事前に宿をとったりすることもしないというか余裕がなくてやっていなかったし、なんとかなると思っていた。実際なんとかなっているし楽しいけど、仕事なのか休みなのかわけがわからない。awai art centerでは今回みたミュンスターとドクメンタとヴェネチアビエンナーレの報告展示をやるらしい。なんでも仕事になってしまう・・・。

前もって予定をたてずに動いているぶん、瞬発力はあるが、今日には明日の予定や明後日の交通手段の心配をし、明日になればまたその明日の心配をする。そうやって日々を過ごしているような気がしてさみしいので、「今日にありがとう」という曲を今日二人で作った。でもメロディーはもう忘れた。しかし本当に、いつも何かの準備ばかりしているような気がする・・。何かの準備がおわったらまた何かの準備がはじまるような気がする。今を生きるのは難しい。

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8月 26, 2017

ほんとうにあっという間に時間が過ぎていき、ざーざー流れ過ぎて行く出来事の洪水の中でなんとかその一部でも取り出して残しておこうと手を伸ばすような感覚で、日記を書く。手を頑張って伸ばさないとあっという間に過ぎてしまう。

昨日はドクメンタ2日目を見て、ひとつ制作をし、寝て、今朝早くタクシーでカッセルのウィルヘルムスルーエ駅バス停まで行きそこから5時45分発11時着のバスでベルリンにきた。いまはベルリンのホテルにいる。「ベルリンには一晩しかいないしたまにはよい宿を取ろう」といってとったこのホテルはゲイホテルだった。でもとても綺麗で安くてフロントの人たちもとても感じが良い。地下鉄からも近い。部屋にはコンドームもあり、ガラスで透け透けのバスルームもある。ベッドのうえの棚にはエイズ防止のためのドネーションキャンペーンのリーフレットが置いてあり、プールで取っ組み合っている筋骨隆々の男性三人の写真が印刷されている。新鮮だ。このホテルにはバーもあり、そこはゲイも含めた一般の人にも人気らしい。ホテルについてのインフォメーションの冊子には、ベルリンの紹介文として「ダイバーシティのユートピア」と書かれている。さすがベルリン。

さっきまではベルリン在住のアーティスト三人と奈保子と五人でピザを食べたあと11時過ぎまで飲んでいた。田口さんの話がとても面白かった。昔森美術館でみた映像作品の背景には、ジプシーや警察まで巻き込んだ物語があった。知らなかった。彼はベルリンに住んでいるということをフル活用していた。

ドクメンタの話を書こうを思ったが、もう眠気が限界だ。ねる。明日も撮影。人にも会う。

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8月 25, 2017

ドクメンタ1日目。見てきた。疲れた。奈保子は疲れたうえに少し機嫌を悪くしてアパートに着いたらすぐに寝てしまった。アパートのオーナーから庭のバーベキューに誘われたが断ってベッドに直行した。僕はシャワーを浴びて歯を磨いて少し落ち着き、ミュンスターやドクメンタのカタログをぱらぱらと見ていた。

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8月 24, 2017

ドルトムントからカッセルに行く途中のバス。Flixbusで、あとすこしでカッセルに着くというところで警察が乗り込んで来て、乗客全員をIDチェックした。僕らは普通にパスポートを渡して行き先や目的を告げたら返してくれたが、なぜかIDカードを回収され、しばらくして返されていた人もいた。一通り終わったあと、トランクルームにある荷物も犬が入って検査しはじめた。しばらくしたらさっきの警官が入ってきて男女二人組にたいして何か言った。するとその二人はなんと荷物をまとめてバスから降りてしまった。僕は窓から離れていたので様子がわからないけど、どうやら男性の方がパトカーの中で取り調べを受けているらしい。しばらくして、その二人を残したままバスが出発してしまった。もしかしたらなんらかのドラッグを持っていたのかも。こんなことあるのか。奈保子は「毎日何か起こる。珍道中もいいとこやで」と言っている。

運転手のおばちゃんが下着が透けた白くて薄くてゆるい肌着みたいなTシャツを着ている。見た目が全然仕事中の人という感じがしない。見た目は完全に乗客。面白すぎる。

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8月 23, 2017

ドルトムントに滞在している。A&O HOTELというホテルで、ドイツのあちこちにチェーン展開している宿らしい。キングサイズのベッド(マットレスはシングルサイズのものが二つ並んでいるかたち)と小さな机と椅子二脚と、専用トイレとシャワールームがついて2泊で2人で1万2千円くらい。安い。0階には24時間オープンしているバーもついてる。ラウンジも広くて快適。奈保子はさっきまでベッドに座ってメールを返したり仕事っぽいことをしていたけど、さっきシャワーに入っていった。

この宿も良いけど、一昨日ドルトムントに着いた時に1泊だけ滞在したドルトムントフラッツという宿がとてもよかった。アパートスタイルで、ベッドとシャワールームとトイレに加え、キッチンと大きなソファとベランダもついている。ベランダには椅子とテーブルもある。それで2泊で1万円くらいだった。できればそこにそのまま滞在したかったけど、前の日記に書いた通り、ストックホルムからの移動に丸2日弱かかってしまい、1日ドルトムントに着くのが遅れてしまったせいでドルトムントフラッツには一泊しか泊まれず、延泊を申請しても部屋は空いていないと言われた。旅行には計画が大切だ。一人ならなんでも良いと思えるけど、二人だとなんでも良いとは思えなくなる。

今日は暑かった。ちょっと蒸していた。昨日今日とミュンスター彫刻プロジェクトを見て回った。そもそもドルトムントではなくミュンスターに泊まりたかったのだけど、宿をとるのが遅すぎて(4日前にストックホルムで)空いている宿は信じられないくらい高いホテルだけだった。一晩寝るのに何万円も何十万円もかける人の気持ちは、たぶん当面わからない。ドルトムントからミュンスターは50キロくらい離れているけど、電車だと40分くらいで移動できると検索結果が出てきたのでそれをあてにしてドルトムントにとった。実際には定刻でも50分くらいはかかるし、電車がよく遅れるので実際1時間以上はかかっていた。往復で二人で44ユーロ。不思議なことに3人でのっても同じ料金。DBの料金システムは最後までよくわからなかった。券売機で乗る電車の時間指定をさせられるが、印刷されてくるチケットには時間などは何も書いていない。「3時間有効」とかは書いてある。イタリアと同じだ。よくわからない。

奈保子がシャワーから上がっている。「このホステルはかなりかゆいところに手が届く感じだな」と言っている。確かに洗面台にティッシュが備え付けられているのはとても良い。だいたいシャワーに入ったあとは鼻をかみたくなるので。

このパソコンを置いている小さな机には、からになったペットボトルが3本置いてある。街を歩いてると喉が乾くので、ペットボトルに水道水を入れて持ち歩くのが通例になっている。

ミュンスター彫刻プロジェクトは、さすが10年に一回なだけあってどの作品も気合が入っているというか、リサーチが効いていてとても面白かった。ジェレミーデラーなんかは十年前から作品の計画を立てていたらしい。全ては回れなかった。半分くらいか。Arakawa Eiさんの作品が見られなかったのが悔しいのと、レベッカホルンの遺跡を使ったパブリックアートが日曜日の15時から18時しかやっていなくて、それが見られないのがとても悔しい。日本人は荒川さんの他に田中こうきさんも出してた。田中さんのはちょっと気持ちわるかった。一緒に過ごしたオリジンの違う人たちが議論してる映像をボイスの国で見るのは感動的だったけれど。ユイグの大規模な作品が怪しくて面白かった。スケート場だった施設の床を全面的に切りきざんで土砂を運び出して建物の中に渓谷のようなものをつくり、そこに蜂塚を置いて、イソギンチャクや赤い小さな魚が入った、中が見えたり見えなくなったりする綺麗な水槽を置いて、なんらかの「kind of biological cells」をcountする機械(と現場の監視員が言っていた)を置いて、天井に穴を開けて開閉する大きな蓋をつけていた。地面には一部水が溜まっていて、草がすこし生えていて不思議なビオトープがあったが、そこには蜂やハエがたくさん死んでいた。尋常ではないくらい死んでいるいので、何かが施されているとしか思えない。ちょっとカタログを読み込みたい。作品のアプリもあるらしいので後で調べようと思っていたけど、いまアプリをダウンロードしてみたら、そのアプリは作品がある場所で使うものだった・・。いまゆっくりと作品のマテリアルをみると「ヒト癌細胞」とある。頭がおかしい。

優勝はCosima von Bonin/Tom Burrという人。これはやられた。美術館の前の公共スペースにヘンリームーアの彫刻があり、その隣に、その彫刻がそっくり入りそうな大きさの「fragil」と書かれたクレートが積んである大きなトラックが駐車している。僕はてっきりヘンリームーアのパブリックアートの読み替えのワンアイデア作品かと思って「よいなあ」とか言って感心してたら、あとでカタログを見たらそんな浅い作品じゃなかった。建築学的なクレバーさもぷんぷんする。やられた。

あとは写真で何度も見たカバコフの空を見上げてテキストを読む作品を生で見られたのもよかった。監視員やインフォメーションセンターのスタッフがみんなとても愛想がよくて気持ちよい。展示作品の場所が書いてる地図を3ユーロで買える。これは別に買わなくても公式アプリを無料でダウンロードすれば地図は手に入る。展示は基本的に全て無料で見ることができ、赤い小さな布のリュックももらえる。あとセンスもステッカーももらえる。ステッカーは何枚でももらえる。地図を見ながら作品の近くまでいくと、地面に赤いスプレーで「SP>」というマークが書いてあるのでその>の方向に進むと作品がある。古い作品にはスプレーのマークはない。

あと古いクラブのなかに映像を展示していたBarbara Wagner&Benjamin de Burcaとパフォーマーが検索エンジンになっていたPiriciと焚き火で発電してiPhoneの充電したりWi-Fiを飛ばしたりしていたAram Barthollもよかった。しかし英語の聞き取りと読み取りがあまりできないのが本当に辛い・・。絶対に英語はなんとかせんとまじで話にならん。。起きるのが遅くて、起きてから3時間くらい0階のラウンジで飛行機をとったり宿をとったりして、15時半の電車にのったが遅れて17時過ぎにミュンスターにつき、それから自転車を借りて(16時以降は8.5ユーロ。21時まで)急いでまわった。急いでまわったので作品の撮影ができなかったのがくやしい・・。今後カッセルとヴェニスとベルリンとできればミラノでも撮りたい。ミュンスターは良い教会がいくつかあったのだけど。まあ仕方ない。

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