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今日お昼頃に九州芸文館に関わる人たちが打ち合わせをしに牛嶋さんのところに来たので、そのトラックに家を乗せてもらって筑後市まで運んでもらった。木村崇人さんというアーティストが12月から芸文館をやるらしく、木村さんが滞在しているレジデンスの施設の一角に家を置かせてもらった。いつもなにかのおまけとして、すみっこに僕の家がある。この感じが好きだ。
(こうやって日記を書いているとき、無意識のうちに頭で推敲してしまっている。ウェブで人に公開する文章であることを意識してしまっている。このストッパーを外したい。推敲せずに、とりあえず文章としてあらわす訓練をしたい。「書くことの凄み」を体現してみたい。これからは意識的に、一度書いたものは消さずにどんどん残していこうと思う。)

牛嶋さんと別れた(またすぐに会えそうな気がする)あと、トラックの一行は一旦木村さんのレジデンスに行って家を置いた後、また別の滞在施設に行って、木村さんが作品の素材として集めてきた自転車をトラックから降ろすのを手伝った。そこには韓国のアーティストと日本の上岡ひとみさんというアーティストと、そのコーディネートをしている人がいた。上岡さんはベルリン在住で、彼女いわくベルリンは天国のようなところみたいだ。「一つも悪いところがない」くらいの勢いで素晴らしい街だと言っていた。ビールが30円くらいで飲めるし、子供が3人くらいいる家庭は国からの養育補助のお金で暮らせるので働かないで子育てに専念できるという。アーティストもいっぱいしるし、クラブもたくさんある。住みたい。
とにかくその施設ではその韓国と日本の二人が共同生活をしながら制作している。筑後市はなんだかレジデンスとか、美術の展覧会のプログラムがたくさんある。不思議だ。芸文館の目の前の筑後船小屋駅というところは新幹線も停まる駅らしいけど駅の周りは田んぼや畑が広がっている。芸文館だけが現代的なデザインのとんがった建物で、異様な存在感を放っている。隈研吾設計でまだ築4年くらいみたい。本当は駅の周りも開発して活性化させたかったらしいが、予算がなくなったみたい。
ちなみに今は木村さんと学芸員の人が滞在している施設(家が置いてあるところ)でこの日記を書いているのだけど、この家も古民家をやりすぎなくらい綺麗に改修しただだっ広い家。相当お金がかかってると思う。立派なお風呂もある。こんな素晴らしい施設で滞在制作できたら夢みたい。でもお金をかけて改装してるのがわかりすぎて絵に描く気にはならない。

上岡さん達が滞在してるところも居心地の良さそうな、古民家を改修したレジデンスだった。そこでいろいろ立ち話をしたあと、お腹が空いたのでお勧めしてもらった「ジャングルスープカレー」というカレー屋さんに一人で行ってちょっと高いけど美味しいキーマスープカレーを食べたあと、芸文館まで歩いて言って木村さん達と合流した。木村さんは「ぬくめ細工」という長崎県の砂糖細工を紹介してくれて、彼らが展示の打ち合わせをしている最中僕はそれを絵に描きながら食べていた。ぬくめ細工の名人だった方が最近亡くなってしまったらしく、木村さんは長崎に滞在している時にそれを見つけて、それをつくるワークショップをしたらしい。見た目は綺麗な白で、すごく甘そうなんだけど食べてみるとちょうど良い甘さでもちもちしていてとても美味しい。もち米と砂糖でつくるらしい。
木村さんは他に雑草が美味しいと教えてくれた。なんでも冬を越して春に出てきたやつは栄養価が高くて美味しいらしい。スギナはカルシウムが豊富で、お茶にすると良い。生で食べるとまり美味しくない。カキドオシもお茶が良い。クズは根っこと新芽が食べられる。新芽は春-夏に出る。イタドリは初夏に生でも食べられる。ちなみに雑草じゃないがタガメはマンゴーの匂いがする。僕は雑草を食べたりとか昆虫食とかそっちのほうはまだ未開拓だけど、道端に生えてるものからビタミンやカルシウムがとれるなら覚えておきたい。木村さんはウインナーにアルミホイルを巻いて100vで通電させて焼いて食べたりするパフォーマンスもやっていたりして、そのパフォーマンスが生まれた経緯がフランスにいた時に寮に住んでいて寮で使える電気プレートが限られていて人が使い終わるのを待たなくちゃいけなかったからなんとか待たずに食べたいからと言って直接ウインナーに通電させたら美味しく焼けたというエピソードも最高。

 

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Posted by satoshimurakami