6月1日15時26分

アトリエの地面で茶色くて細長い紐状のものがうねうねと波打つように動いていて、はじめミミズかと思ったのだが近づいて思わず声が漏れた。久々に、本当に久しぶりに見るカナヘビのしっぽであった。手のひらにのせてもずっとうねうねと動いている。涼ちゃん!これ見て!田原さん!これ見てください!と、気がつけばみんなに見せて回っていた。本体から切り離されても、敵の注意を惹きつけるためかしばらく動き続ける習性、というかそういうシステムになっている。かなり長くて、15センチ以上はあったと思う。傷口からは白い半透明の四本の突起のようなものが飛び出している。たぶん、肉。四本の突起は傷口の四隅から出ていて、まんなかには骨らしきものの断面が見える。もしかして僕は気が付かないうちに踏んでしまったのか、だとしたら申し訳ないと思ったので、草むらに向かって謝っておいた。謝ってすむもんではないとは思うけど。何事もなく、新しい尻尾が無事に生えてくることを願う。

Posted by satoshimurakami