09282011

(09282011)宇部市の東新川駅近くにあるコインランドリーデポというコインランドリーにいる。ここのところずっと雨が続いていて、今後も1週間以上雨が続くという予報。なのでランドリーの店内は混み合っている。ほとんど男性客。女性は1人だけ。洗濯機は4つしかなくて、乾燥機は12台くらいあるランドリーなんだけど、僕が入ったとき洗濯機は一つしか空いてなかった。それも容量27キロで1000円かかる大型のやつ。300円の小さい洗濯機が空くまで待とうと思ったが、その洗濯機の目の前には服が詰まったカゴが置いてあり、「次は俺の番だ」と言わんばかりだった。途中、洗濯をしに来たらいっぱいなので諦めて帰っていったおじさんもいた。3人組の現場の仕事帰りっぽい男グループが乾燥が終わった服を軽トラに積んだりしている。店内には本棚が一つだけあって、週間少年ジャンプ(割と最近のやつっぽい)が数冊置いてある。クラシックギターの静かなBGMが鳴っている。300円の洗濯機の隣にある500円の洗濯機が先に終わり、300円洗濯機の前に置かれた服は持ち主によって500円洗濯機につっこまれた。予想外に300円の洗濯機が空いたのですかさず自分の服を突っ込んでお金を入れた。

昨日はガストを出て、湯田温泉駅に行く途中の住宅街でサックスの練習する音が聞こえたり、湯田温泉が詩人の中原中也の出身地であることを知ったりした。家を置かせてもらってるお寺の最寄駅の新山口駅についたあたりで雨が降り始めた。すぐに強くなったのでコンビニで傘を買った。お寺まで30分くらい歩くんだけど、その途中で遠くの山の上に稲妻をはっきりとみた。こわくなって電線の下に移動した。電線の下は何もないところよりは安全らしい。

お寺に置いてある家についたころには靴も結構濡れていた。雨でじめじめしていたのもあり、お寺の山門のシルエットがインドネシアの高床式のバンブーハウスのように見えた。インドネシアのどこかの森の中にいるみたいだと思った。自分の家を見たら、お寺のおばちゃんの張り紙があった。「雨がふりだしたら観音堂のえんをお使いくださいませ」と書いてあった。他にマウントレーニャのパックの甘いカフェオレとリンゴとオレンジと梨が一つずつはいった袋も差し入れられていた。

今の家は雨漏りはほとんど防げるけど雨が降ってると足が伸ばせないので、ありがたく観音堂の縁に家を移動させて寝た。今日起きても雨は降り続いていた。お昼にお寺の娘さんと、そのママ友が訪ねてきた。「道で背負って歩いてるの車からみたんですよ!まさかうちにきてるとは。帰ってきたらその家がうちのお寺にあってびっくりしました」と言われた。自由帳にサインを3枚書いてくださいと言われた。娘さんは「すいませんお迎えにいかないといかないので、、」と出かけて行った。僕は自由帳に3つの絵を描いて、それを置いて家を片付けて荷物をまとめてお昼過ぎにお寺を出発した。阿知須という町にある道の駅を目指して歩く。

お昼頃に阿知須に着く。遠くに綺麗な稜線が綺麗に見えるけど阿知須はひらべったい町。「きらら」という道の駅があるエリアは埋め立てで作られたエリアで、道の駅のほかに「自然観察公園」とか白い大きなドーム「きららドーム」がある。きららという名前は面白すぎ。本気で名付けたのか。名前に反して、道の駅の中は土地の野菜とかおいしいお弁当とか売ってて、良さげなレストランまである良いとこ。かぼちゃのソフトクリームを売ってる売店もある。気になる。

お弁当を選んでいたら隣で同じくお弁当を選んでいたおばちゃんから「ここのお弁当は美味しいよ。オムライスがおいしい。たくさん入ってるしね。」と話しかけられたのでオムライスにした。

敷地を借りる挨拶のため受付に行ったらめちゃくちゃ愛想のいいニコニコしたお兄さんが応じてくれて「お疲れ様です。そこを出て左に行くと、屋根がかかってるところがあるのでそこなら良いかと思います。雨も降ってますしね~」と言ってくれた。なのでそこに家を置いた。家を置いたらすぐ、お父さんと女の子の親子に話しかけられた。「めっちゃ探しました」と言われた。「なにか飲み物かなにかいりませんか?ここのカボチャソフト良いですよ。このへんのカボチャを使ってて美味しいです。」というので「カボチャソフトが気になっています」と言ったら買ってきてくれた。その後すこしだけ話して親子と別れる。

(09291230)町の観光案内看板を見ていたら、作業服を着た先輩後輩コンビがやってきて僕の家のほうに行き、家を見つけた。後輩のほうが「なんだあれ」って感じで僕の家に近づいていくのが見えた。彼はドアを止めてあった石を外し、ドアを開けた。中に置いてある寝袋とか服とかを見て、慌てて閉めていた。彼は先輩の方に行って何か話していた。彼らがこっちに戻ってきた。

先輩「だから開けるなっていうたやんか。住んどるんやから。~~~・・・」

後輩「マジすか。あんな立派なのに住んでるんですか?」

先輩「あんなでなくても、ブルーシートで作った立派な家に・・・・」

と言いながら去っていった。

いまは施設内のテーブル席に座っている。テーブルが3つあり、それぞれに椅子が4つずつ置いてある。席は全部埋まってる。ソファもある。インフォメーションカウンターが僕の正面にあり、右前に店内で買った弁当が温められる電子レンジが置いてある。右上には壁の高いところにテレビがついてて「中井貴一のサラメシ」という番組がやっている。大きなクレーン船を操縦する船乗りを紹介していて「長い時で3ヶ月くらい家に帰れないこともある。子供は2人いる。22歳と23歳だっけ。あれ23と24だっけ。忘れちまった」と笑ってるおじさん。清々しい。そのテレビをみながら、金髪で長髪の派手なおばちゃんと黒髪のおばちゃんの二人組が

おばちゃんA「だいたい”ひるおび”を見て、~~~をみて、”ミヤネヤ”を見てっていう感じ。」

おばちゃんB(金髪)「あ、やっぱり?~~~は?」

みたいなことを話してる

B「なんか最近の子ってすごいひどいこと言うね~」

A「ラインは家族だけよ。こわいよ。知らんヒトから来たりするから。制限かけてんの。写真とかアップするでしょ?そしたら知らないヒトから”どこに行ってたん?”て来たりするの。こわいよ~。だから家族だけ。」

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(09301040)「きらら」の近くには銭湯がないので、一昨日の夜のお風呂は電車で東新川駅という駅まで行って「友恵湯」という銭湯に行ってきた。僕が入った時ひとり客のおじいちゃんがいたが、彼が帰ってからは男湯は無人になった。女湯にも1人か2人いるみたいだけど静か。このあたりは工場地帯。昔は銭湯もたくさんあったらしいけどいまではこの友恵湯だけになってしまったみたい。ネットで見つけた四年前の訪問記にはドライヤーが使えたと書いてあったけど、ドライヤーはぱっとみた感じ無かった。多分今まで日本で100カ所以上の銭湯をまわってきたけど、ここはその中でもかなり危ない(このままでは閉店が時間の問題な)お店だと思う。頑張ってほしい。友恵湯の後、一昨日の日記に書いた「コインランドリーデポ」に行った。

昨日は家を動かさずに道の駅とその周辺で過ごした。すこし離れたところに茶色いレンガ模様のかわいい家が4つ並んだ建物がある水門が見えたのでそっちの方まで歩いていった。寒かったので上着を羽織って。小雨が時々降ったりおさまったりしている天気。水門まできたら、その川沿いの砂辺に小さな船がいくつか並んでいて、そのすぐ上に家が並んでいて、それがとても美しい。

その水門のすぐ近くに謎の大きな駐車場があって、そこで小雨のなか白バイの訓練をしている人たちがいた。大声でなにか号令をかけられながら赤いコーンを避けながら何台も白バイが走っていた。夜も近所をぶらぶらと。湯田温泉のサックスに引き続き、こちらではピアノの練習が道中の家の中から聞こえてきた。

今はガラスの屋根がかかったテラスっぽい野外席に座ってさっき買った「長州わかめむすび」とただの「むすび」というおにぎりを食べている。ふたつともラベルに「地産弁当」と書いてある。席は6つあるけど僕以外には誰も座っていない。駐車場が正面にあるんだけど、絶えず車が来ては出て行く。車から出てきて携帯を見ながら道の駅に歩いていく女性とか、タバコを吸いに喫煙所に向かう男性とか、買い物のビニール袋をもって車に戻っていく夫婦とかおばちゃんグループとか。タバコを吸いにくるのは圧倒的に1人の男性が多い。スーツ姿の人はほとんどいない。時々宅急便のトラックが止まってダンボールを抱えた配達員が小走りに店内に入っていったりする。

スズメが、ガラスの中から外に出ようとしてガラスにぶつかった。しかも二回。ぶつかったあと、ちかくの梁にとまって首をふりながらじっとしている。何が起こったのかよくわかっていないらしい。子供らしい。たくさんいる。飛びかたが幼い。鳴き声も。大人のスズメはちゃんとガラスを避けている。

昨日、かぼちゃソフトを買ってくれた人からフェイスブックで連絡がきた。娘のテニスがあって「きららドーム」に行くので、そのあとよかったら温泉と食事でもどうですかとのお誘い。「行きますか~」と返事をしたら昨夜8時ごろにその人が家族を引き連れて迎えに来てくれた。その人とその奥さんと娘と息子が乗る車に同乗して近くの日帰り入浴ができる「アジススパホテル」に行った。温泉は無色透明で無臭。中途半端な温度のサウナもある。温泉のあと、ホテルに入ってる居酒屋でみんなでご飯。不思議な楽しい時間だった。その人は学校の先らしい。小学5年生の息子は「先生に見えないですよね~」と言っていた。息子は僕にお酒もついでくれた。彼はサッカーをやっていて、将来はサッカー選手として有名になるらしい。今の所ガンバに入りたいと言っている。女の子の方は卓球選手になりたいらしいけど卓球はやっていない。彼女は「村上さんに会ったのを自慢したいけど、自慢したらいじめられるからな~」と言っていた。彼女は僕のことを「有名人」だと思っている。彼女自身も「有名になりたい~」と言っている。店は9時半閉店だった。「9時半閉店ですので」と店員に追い出されるようにみんなで店を出て、その後「きらら」で写真を撮ったり楽しくやった。子供たちに「うちに泊まって欲しい~」と言われて嬉しかったけど別れた。彼らの家は10年くらい前に新しく建てたばかり。ここからすこしだけ山口市よりに戻るとあるらしい。s「明日雨がふったら家に行くよ」と約束した。別れたあと寝る準備をして、横になってからけっこう酔ってることに気がついた。すぐ寝た。

Posted by satoshimurakami