05251035
映像の撮影をしようと思って移動しているのに、なかなかその気にならない。だめな人だ。ただの。どうしようもない。人の視線ばかりを気にして、自意識を膨らませている。英語が流暢に話したり聞いたりできないのが辛い。僕も、見られている存在ではなくて、見る主体にならないといけない。昨日、ストックホルムの路上の清掃員をずっと追いかけて観察していた。観察していると元気がでる。色々と発見があった。何も、ほうきやモップを動かすだけが清掃員ではない。ゴミ袋を縛ったり、路上のゴミ箱を開けたり、あちこちに視線を走らせてゴミが落ちて居ないかを探すのも「清掃員の振る舞い」だ。これはヒントになる。見る主体になっている時、なぜか元気になる。制作が心を救ってくれる。この自意識と煩悩にまみれた心を。しかし、ひどい。とにかく、英語は絶対に使えないとだめだわ。心に良くないわ。
AHLENSという、日本でいうマルイみたいな商業ビルがストックホルム駅の近くにあって、そこに入って清掃員を探したけど見つけられなかった。けど、なんとなく、行けそうな感じはした。こういう場で、一人でも撮影ができるような気持ちに、自分でコントロールして持っていければいいんだけど。でも撮影しようにも、まだ掃除用具を買ってない。「清掃中」の文字をカッティングシートで「CAUTION WET FLOOR」に変えた黄色い看板と清掃員ぽい服を持ち歩いてストックホルムのホステルにいる状態だ。このホステルは、ガムラスタンという観光地としても有名な古い町並みのど真ん中にある「CAESTENA」というホステルで、一泊3000円くらいだった。ホステルにしては高いかもしれない。でも他に空いてるところはなかった。人と同じ空間で寝るのは得意じゃない。自分の出す物音にすごく自覚的になるのが疲れてしまう。できればホステルじゃなくて個室に泊まりたいけど、直前に宿を探しても一泊1万円くらいのところしか空いていない。もう少し早くから探しておけばよかったと思いつつ、あまり早くに予定を決めてその通りに動くのも得意じゃない。どうしたもんか。でも、あまり得意じゃない人とのシェアでも、空港で寝るよりはだいぶまともに寝られる。僕の部屋は6畳くらいの部屋で二段ベッドが3つある。入ってすぐの所にあるベッドの下段を使っている。昨日の夜は荷物を全部おいて散歩して、ストックホルム駅近くのステーキ屋みたいなレストランで75clの生ビール(1000円くらい)とベーコンチーズバーガー(1400円くらい)を食べた。すげー高いなと思ったけど、量が多くて満足した。ただし、とても美味しいとかでは全然ない。基本的にスウェーデンは料理が美味しくない。今日の朝もこのホステルと提携してるっぽい(ラウンジに「ここで、このホステルのユーザーだと言えばブレックファストが食べられます」という張り紙がある)「Kladdkakan」というカフェに行って朝食をとったんだけど、ぱさぱさのパンにベーコンとレタスを挟んでラップで包んだ、まずいわけではないけど全然美味しくはないものと、コーヒーだった。コーヒーはさすがコーヒーカントリーなだけあって、美味しいと思う。この朝食で39SEK。だいたい500円くらい。松本の「まるも」ならこの5倍は美味しいパンとサラダが付いてきて同じ値段だ。
スーツケースが案外荷物に感じてしまって、移動が面倒になってしまっている。よくない。清掃員の看板を持ち歩く以上しかたないんだけど、でかい荷物と一緒ってだけで疲れる。