エモい瞬間にスマホを掲げまくっている人

ローラ・デイ・ロマンス@渋谷WWW。コロナの影響で、今回が初のソロライブらしい。整理番号は最後の方ではなかったけど、会場にはいったらもう客でいっぱい。なんとなくわかってはいたけれど、やっぱり目の当たりにするとこんなにファンがいたのかと驚く。みんな若いし、おしゃれ。香る清潔感。パフォーマンスも、バンドメンバーみな衣装を揃えていて、清潔感のあふれるディナーショーみたいだった。世界観の構築。人に認知してもらい、雰囲気として覚えてもらうための演出。こういうところはぼくもほんとうに見習ったほうがいい…自分は自分という人間として、他人からどう見えているかの自覚。
「いいバンド」という言葉がぴったりだ。音楽をやるのっていいなあ。うらやましい。「ランデブー」のライブアレンジかっこよかった。他はわりと音源通りに淡々と演奏している。3週間連続で行ったライブの中で、他の2つに比べると狂気とか熱気には乏しいかもしれないが、気持ちの良いコンサートだった。
しかし撮影オッケーのライブだったので、エモい瞬間にスマホを掲げまくって撮影しまくっている人がいまくっていたのには参った。選択的夫婦別姓のことを思い出した。選択的夫婦別姓を禁止にするならライブ中の撮影も禁止にしてくれと思った。
この制度は配偶者と同じ姓にしても別の姓にしてもいい、個人が好きに選べるという案なのに、反対する人たちは一定数おり、彼らは選択権とかいらないので、全ての夫婦が同じ姓になってもらわないと困るという意見を持っている。理解に苦しむけど、暗いライブ会場で、画面が光る携帯電話を開いて写真や動画をとったり、人によってはラインでメッセージのやり取りまでしていて、僕は絶対にやりたくないし、眩しいし気が散るから、自分だけでなく誰もやらないで欲しいと思ったとき、これは選択的夫婦別姓問題だと気が付いた。なぜあれはだめでこれが許されるのか理解できない。遥かに罪深いことだと思う。美術館でぱしゃぱしゃ撮影している人に出くわすのも嫌だけど(美術館で美術作品を前にして、携帯電話を取り出すという行為自体かなりどうかしている。美術館は作品を適切に鑑賞する条件が整われているべき場所という「定義」なので、ミュシャ展とか、人が大量に来てしまう展示は美術館ではなく、東京ドームでやったほうがいいと言っていた某先生の言葉が思い出される)、あれはまだ時間帯を選べば回避できる。しかしライブだとそうもいかない。(05132103)

Posted by satoshimurakami