8月15日カマキリがセミを食べていた

アトリエにて、外からアブラゼミの悲鳴(じーじーじじじじ…という、あの通常の鳴き方ではなく、鳥につかまったり、人間につかまったりしたときに出す、びびびびーーびびびーーという叫び声)がずーっと聞こえているので様子を見に行ったら、ぼくの部屋の窓格子でアブラゼミの二倍はありそうな体長のカマキリにまさに捕食されている最中だった。
カマキリはセミの羽の根元を両腕でぐっとつかんだまま、首元のあたりに噛み付いている。セミは時々びーびーーと叫びながら羽をばたばたさせているが、カマキリの上半身がすこしゆすられる程度で、逃げられそうにない。そんな生きたままのセミを、カマキリは首を動かして咀嚼している。
珍しいもんみたなあと嬉しくなって写真をとり、部屋に戻ってもしばらくはびーびーという蝉の断末魔がときどき聞こえていたが、やがてそれも聞こえなくなり、羽をばたつかせるぱたぱたという音だけになり、ついにさきほどその音も聞こえなくなった。

Posted by satoshimurakami