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時間が溶け出している。秋美の学生が集まるアラヤイチノに滞在して、毎晩のように学生たちと宴会をしてた。学生たちは各々に黒いモノを心に抱えていた。これが美大かと思った。

アラヤイチノは、昼間は誰もいないことが多い。夕方になると学生がだんだん集まって来る。最近は毎日来ているという学生の振本君は、毎日「これから来るかもしれない不特定多数の学生」のために晩ご飯をつくっている(もちろん他の学生たちも一緒にやっているのだけど)。 僕がいるあいだは鍋、鶏肉のトマト煮、ポトフをつくってた。そして集まった人から200円とか300円とか材料費を徴収する。そうやって毎晩のように宴会が行われてる。振本君は毎日ものすごい労働をして いる。自分も食べたい「晩ご飯」をつくることを通してやっていることがすごい。この家を借りた藤浩志さんもすごいけど、振本君も欠かせない。

Posted by satoshimurakami