5月22日の日記
アトリエにて千川さんのスピノザ講義の夜。終盤に近所に住んでいるダンサーのゆずさんがビール(前にここでクラフトビールもらったから、似たようなやつ探したと言って、見たことのないアサヒの「ホワイトビール」など)と共にやってきて、講義終了後に軽く宴会になり、舞踏とコンテンポラリーダンスの話を聞く。白塗りになって踊るような、いわゆる「舞踏」は世界的にはザ・ニッポンのコンテンポラリーダンス(つまり舞踏)として知られ、もう百年くらいの歴史があるという。彼らは舞台の上で踊るというよりも、いかに舞台の上に「立つか」を探求し、それはやがていかに大地に立つか、いかに生きるかという問題にまで昇華され、最終的に村など作ったりして、共同体になることも珍しくないと。
またバレエなどは身体が老いて足が上がらなくなったら直ちに引退、後進の育成に回るというルートがほとんど決まっているけど、コンテンポラリーダンスにそのような厳格な共通ルールはないので、基本的に年齢制限などはないのだが、老いて足が上がらなくなると、自然と「舞台の上にいかに立つか」ということを考えるようになり、舞踏の人たちが考えてきた問題と近づいていく。
しょぼい話だけど老いることが表現スタイルの変化を促すという話を聞いたとき、ハゲたら髪型のバリエーションが限られてくる話に似ているかもしれないと思った。(05220159)