2月1日

道路面と見分けがつかないほど汚れたトートバッグが落ちていて、一応拾っておくか、みたいな軽い気持ちで拾ったら、その持ち主がイーロン・マスクで、どうやって彼のもとに知らせたのかは覚えていないが、それはささやかに大事な資料だったらしい。喫茶店の喫煙室みたいなところで彼に、その袋に入っていたもののなかから一枚の紙を返した。その紙は、小学校で配られるような大きな文字とイラストが描かれた資料だった。中身は覚えていない。彼のスタッフ(SP?)もそこにいたし、みんな日本語を話していた(イーロン・マスクも日本語が上手だった)。スタッフの男がタブレットのようなものを出し、イーロン・マスクが何か入力した。スタッフは僕に「この残りの資料に鍵をかけ、適切に処分すればあなたに5000万円を振り込む」と言った。僕は思わずイーロン・マスクに「リアリィ?」と言った。彼らは去り、僕は「鍵をかけるってなんだ?」とあれこれ考え、その具体的な方法を聞き忘れたことに気が付き、慌てて彼らを追いかけたが、途中で知り合いに声をかけられ話しているうちに見失ってしまった。僕は一応、携帯で口座の残高を確認してみた。するときっちりと5000万円が振り込まれている。大変なことが起きた、これだけあれば借金をしなくても、いま値段交渉中の中古物件を買うことができると、飛び回って喜びたい気持ちになり、しかしこれを人に悟られるとまずいと、平静を装いつつ、道でUに電話をかけた。いまから話すことはすべて事実だから、心して聞いてほしい、という話の切り出し方まで考えたのだが、電話に出たのは何故か宇多丸さんだった。アトロクの放送中で、Uがゲストで出ているらしかった。「これは、イーロン・マスクですよ」僕は何もいっていないのに、宇多丸さんがそう言った。電話をかける直前、イーロン・マスクの話をしていたらしい。電話を切り、見覚えのない家(親族が持っているけど今は使ってない家のようだった)に入った。何度も口座残高を確認して、これは夢なんじゃないかと思った。しかし見破れなかった。夢の中で、これは夢ではないと、2回ほど結論した。ちょうどまとまったお金が必要なことが、夢か現実かの判断を鈍らせたものと思われる。起きたときは、ああやはり夢か…と、正直かなり落ち込み、しばらくはこの夢日記を書く気にもならなかった。

Posted by satoshimurakami