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広いブックフェアのような会場(屋内)にいて、出店ブースの中にM社があった。立っているスタッフの中に、今では縁遠くなってしまったNさんの姿も見えた。あれからもうだいぶ時間も経っているし、同じ会場にいて話しかけないのも変なので、今日中にこちらから「お久しぶりです、その節は失礼しました」的な挨拶をしなければと思いつつ、なかなかタイミングを探れずにいた。私が別の誰かと話しているとき、後ろからピコピコハンマーで背中を叩いてくる人がいて、振り向くとNさんだった。Nさんは他のスタッフと一緒だった。私は(今思うと変な話だが)ピコピコハンマーで挨拶をしてきたことにはなんの違和感も覚えず、「声をかけてくれてありがとう。こちらから声をかけるべきだったけど、なかなか勇気がでなかった」という旨のことを伝えた。Nさんは短く何かを言ったが、覚えていない。なぜか肌荒れが目立って見えたのは覚えている。フェアの中にはがっつりとしたライブ会場もあって、聞き覚えのある音楽が聞こえてきたので、私はそちらに行こうとしたが、演奏中の入場はできないと止められた。会場内をうろうろしていたら、出入口に続く廊下から何人もの人が、みな涙を流しながら会場に入ってくるのが見えた。涙がは全員、目元からあごにかけて真っ直ぐに流れており、漫画の描写みたいだった。かなり異様な光景だったので、なにがあったのか泣いている人に話を聞いてみると、出口のところで変なおじさんが激怒していて、自分たちがやっている仕事に対して、ひどいことを言ってきたという。私は腹が立ち、出入り口に向かった。廊下に出ると、出口のところの右下に、道路上にある「飛び出し注意」の子供のパネルみたいなサイズ感の、かわいらしいおじさんの絵が描かれたパネルがあった。いつのまにか、ホラー映画のような雰囲気が漂っている。なんだあれ、と私が近づいていくと、かわいいおじさんのパネルが突然、びっくり箱から人形が飛び出してくるような勢いで、こちらにむかって飛んできた。私が後ずさると、おじさんのパネルはいつのまにか6枚に増えていて、出口をふさぐように縦2列横3列で並んでいた。私は怖くなって逃げた。少し経ってから、だれかがその「おじさんパネル」のいたずらをした男を捕まえて懲らしめたらしい、と会場に噂が流れた。という夢。