2013年7月9日24時25分
2013年7月9日24時25分
あっというまに夜になってしまう。
明日からはまたガーデンのバイトだ。
今日、家でずっと作業していることに耐えられなくて、渋谷までいって想田和弘さんの「選挙2」をみてきた。三時間ちかくある大作だったけれど、あっというまだった。「民主主義」にせまる。という側面よりは、「ジャーナリズムやドキュメンタリズム、当事者性と他者性、主観と客観などなどの、そういったかんじのもの」と「議会制民主主義・あるいは選挙というシステム」との関係にせまった映画という感じがした。映画を観ているぼくは当然、主人公の山さんに感情移入して、応援したくなるのだけれど、結局最後は(山さんの戦略不足もあって)9人中5人
が当選する選挙で落ちてしまう。という無情な結果に終わる。それが選挙なのだ、と思う。以前、衆議院議員選挙で自民が圧倒的勝利をおさめた時にも感じた絶望に似ている。自分達が、実は少数派なのかもしれないという不安。多数がどこにいるのか分らない感じ。投票率の低さ。
みているぼくは、山さんが当選するか落選するか「本当に分らないなあ」と思いながらみていたけれど、ふたをあけてみると、得票数は最後から2番目か3番目の、完全敗北だった。これをスクリーンの前のぼくは「これは結果がわからないなあ」と本気で思っていたのだ。
そして帰ってきて、9党の党首討論をやっている。安倍さんが一番まともに現実的なことをいっているように思えてくる。実際に政治を動かしているという自覚が、言葉から感じられる。それにしても、本当にこの社会はうまくできているなと思う。敵をつくることによってしか満たされない欲望は人間みんなが抱えていると思う。それを、実際に暴力にさせないで、敵を作りながら、国を発達させていくしくみというか、それがとてもよくできている。
外山恒一さんが言っていた「議会制民主主義は、革命や維新を防止する為のシステムである」。この民主主義の範囲内でいくらがんばって立ち回ったって、本当に革命がおこるわけではないのかもしれない。選挙では何も変わらないという感覚はここからきているのかもしれない。政治に飽きているというか、茶番に見えてきてしまっている、という感覚が(それは恐ろしい感覚だ。できれば持っている事を認めたくない)少なからずある。東浩紀さんがいつだったかツイッターで言ってたことが思い出される。
この国は、成長せずにはいられないようにできているらしい。本当の事をいう政治家が一人くらいでてきてもいいと思う。もうこれ以上の経済成長を望むのは、酷なことだと思うのに。