5月7日
近くの逆川という川で釣りをしているおじさんを、4人のおじさんが眺めながら話をしている。良い。
毎度思うけど家を置いてある場所で近所を散歩すると、その土地で暮らしている人たちの営みが、細かいものまで輝いて見えてくる。家の前を掃除しているおばちゃんとそこを自転車で通過するおばちゃんが、天候を話題にしながら挨拶を交わすところや、家の中から聞こえてくる子供の声や、野菜や豆腐なんかがたくさん入った袋をぶら下げてあるいている買い物帰りの人や、そういう全ての動作にそこで生活を営んできた時間が反射されているようで、まぶしい。
今日は昼頃に柳さんの家を出て、流山の方へ向かう。田谷さんが流山近辺で家の置き場を探してくれていて、いろいろと呼びかけてくれていた。すごい。感激。
https://m.facebook.com/story.php?story_fbid=705866782788595&id=100000958397229
道中、カーブミラーにうつった姿を自撮りしてみる。面白い。
いま僕の「顔」はこの「家の外観」にあたるので、 外の窓ガラスやカーブミラーを通さないと自撮りができない。街に反射させないと自分が撮れない。家で移動していると、大きな窓ガラスの前を通っても、自分の姿がうつらない。家がうつるだけ。自分の体が消えてしまう感じ。体を「家の外観」という公共の中に消失させる感じ。
三郷のあたりはヤンキーやらが多いから気をつけてと聞かされていたので、絡まれたときの対処法をいろいろ考えながら、あぶないやつとすれ違わないように、キョロキョロしながら移動していたのだけど、幸い全く絡まれなかった。というか途中の道がほとんど畑や田んぼで、車とはよくすれ違ったけれど人とはほとんど会わなかった。
4時頃に江戸川を渡って流山市に入る。今日も16キロ移動した。からだがけっこう疲れているのを感じて、もうこの辺で探そうと思って歩いていたら赤城山 光明院という大きなお寺を見つける。
そこでチャイムを押して
「通りすがりのものなのですが和尚さんいらっしゃいますか?」
と切り出して、交渉してみる。そしたらとても面白がってくれて、快諾してくれた。
家を置かせてもらいご飯を食べに外出して帰ってきたら、ビールとミネラルウォーターの差し入れがあってびっくりした。和尚さんは僕のこのブログも見てくれたみたいで、そんな人と一回のチャイムで繋がれた。嬉しい。