0806

今日は動かなかった。天気がものすごく不安定で、突然雷雨になったりちょっと晴れたりする。
夏休みの自由研究で自分の家をつくりたいという小学生の少年とそのお母さんとおばあちゃんが訪ねてきた。少年は僕の家を見て目を輝かせていた。
「すげえ」
を連発していた。
僕は
「まず自分が寝るのに必要な広さを測って、家の大きさを決めるといいと思うよ。作ったらそこに一晩寝てみるといいよ。」
とアドバイスしてみた。彼は「ざいりょうははっぽうスチロール」とか「ボンドとガムテープとベニ ヤ」とかって熱心にメモを取っていた。最後に何度も
「ありがとうございました」
と言ってくれた。別れてしばらくして、道の駅の休憩室にいる僕を再びその親子が訪ねてきた。少年 はまた
「ありがとうございました」
と言って、僕に千円を差し出した。笑ってしまった。お金くれるのか。
母親が
「餞別をあげたいんですって」
と言っていた。嬉しいな。そして小学生ながらそういう経済感覚を持ってることに感激した。今日の銭湯代にします。

そういえば昨日は、4月に自転車で東京を出発して山口県まで行ったあと、日本海沿いを北上している旅人の女の子に出会った。大学を休学して旅をしているらしい。女一人旅なので、親との約束がいろい ろあるらしい。野宿はダメとか、毎日宿が決まってから連絡するとか。そういうのを守りながらもう 4ヶ月旅をしているという。えらいな~。
彼女はいったん別れたあと、数十分後に引き返してきて
「なんでこういうことやってるんですか?」
と聞いてきた。なので近くの芝生に座り込んで2時間くらい話した。今まで考えてきた事を思いつく限り話した。
「そういう事は考えたことがなかった。頭がパンクしそうです」
って言われて嬉しかった。それだけ僕の話にリアリティがあったってことなんだろう。また会いたいな。
夜、休憩室で絵を描いてたら今度は茶髪で日焼けした若い男の人に話しかけられた。彼は名古屋出発の自転車の旅をしているらしい。
「毎日絵を描いてるっていう人ですか?」
と聞かれた。そういう噂が流れてるのか。 彼は僕が家を持って歩いてることは知らなかったので説明してみたら、わっはっはと笑いながら
「変態ですね」
を連発していた。変態でもなんでもいいんだよ。彼からは
「なんでやってるんですか?」
という質問は来なかった。ははーん。

Posted by satoshimurakami