02071309

松本は良い街だけど、良い街でしかない。戦う場所がない。今は都会で戦っているaokidなんかを見てると、羨ましく感じる。(aokidは今も都会のストリートで戦っているんだろうなと思える。思い出されるだけで彼は活動しているみたいだ。ずるい)同じ時間に同じところでご飯を食べているのを繰り返していると、自分が、時間に消費されているような気がしてくる。そして、この状態に慣れてしまうんじゃないかと恐れている。日記はいつのまにか、見られるための文章に変わってしまった。もう一度、つまらなくていいから書くということを思い出そう。だいいち、松本は寒すぎる。夜に何時間も散歩するのが好きなはずの僕が、寒すぎて15分も外に出ていられない。昨日は散歩にいってみたが30分くらいしたところでもう体の冷えが限界にきてしまった。帰ってからひと仕事しようと思って暖房をつけて机の前に座ったところで突然の凄まじい眠気が襲ってきて何も手につかず、たぶん机の前で30分以上うとうとして、これはもうだめだと思って寝てしまった。結婚して共同で生活するということは、二人でバンドをやるようなものかもしれないと思った。音楽の進行を決めるリズム隊が自分の他にもいるおかげで、それは良い感じの音楽になることもある。でもここでは変調しない方がいいと思ったときに、他のリズム隊の方がアドリブで変調してしまったりする。仲良くなればなるほど、自分の音楽性を表に出すことを厭わなくなるので、最初は従順なベース的な立ち位置だった人も、いつのまにかギターに持ち替えて作詞作曲も始めちゃったりするようなパターンが沢山あるんだろうなと、たやすく予想がつく。世の夫婦はみんなバンドをやっている友達だ。そのバンドメンバーから「匂いがやだ」という要望があり、タバコを「アイコス」に変えた。タバコも稀に吸っているけれど、だいたいアイコスを吸っている。これはすごい代物だ。この嫌煙の流れに対抗するために、苦労して作り出したであろうこいつ。そんなこいつも副流煙から通常の紙巻きタバコの10パーセント程度の発がん性物質が検出されたので、他のタバコ同様に規制するし、課税もするというニュースを見た。こんな事態になってしまってかわいそうだ。なんのために開発したのか。知らないけど、どんなものでもよく調べれば10パーセントの発がん性物質くらいすぐでてきそうだ。タバコは体に悪いからやめなさいというのは正論なので、言われたらそうですねというしかないのだけど、それは正論でしかない。松本みたいだ。でも本当はタバコが体に悪いかどうかもよくわかっていない。「徹底的に調べたことはないけどなんか悪そう」なのは確かなので、タバコを吸っている人に会うと嬉しくなる。仲間だと思える。バンドメンバーに加えたくなる。でも現状の法律はバンドはツーピースバンドでなければいけないということになっている。ツーピースバンドなんてホワイトストライプスしか思い当たらない。それもとっくに解散してしまった。すきなバンドだった。残念だ。妹のドラムがすごかった。あまりにも退屈なので、そろそろ自分をホワイトアウトさせないと心がもたない。良い暮らしとかウケの良さとかどうでも良いのだった。ただ死んだ後の準備をするだけにしたい。右も上も下もわからない、あの光の混沌のなかに戻らなければ。ホワイトストライプスを再結成しなければ。

Posted by satoshimurakami