6月24日

カナリアーズ第一回公演『ガガたち』を三鷹SCOOLで観た。
先日知り合った俳優のりおんくんが出ているということで行ってみた。とっちらかった玉手箱みたいな印象。楽しく観れたけど、雑然としている。俳優たちの動きになんとも削がれていない感じがあり、それが気になるのだが、発する言葉と体の動きが奇跡的にぴったりと合いグッとくる瞬間もしばしばあった。りおんくんがいつも舞台に棒立ち状態で、逆三角形の文鎮みたいに落ち着いてくれているのをみるたびに家に帰ってきたような気持ちになりほっとする。最近の芸能とか政治にまつわる話題が観客と共有されている前提で笑いを取るみたいなせりふが何度かでてきて、僕はあんまり好きじゃないのだけど、ビートルズのハローグッバイの歌詞の訳は、郵政民営化で職を失った父がハローワークに行ったという意味だ、というくだりには笑ってしまった。
しかし最近あんまり演劇を観れていないので、先日の円盤に乗る派とどうしても比べてしまう。なんにせよ、世の中にある理不尽や違和感に気がつくということは、なにかを背負わされるということであり、その「背負ってしまったものを語るべきタイミング」はあるよな、ということを思う。

Posted by satoshimurakami