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アトリエに向かう道中にある枝垂れ桜。昨日ちょうど「咲いたねえ」という話をしたばかりだったのに、根こそぎ切られており、呆然とした。業者のお兄さん二人がせっせと作業をしていた。たぶん、苦情が入ったんだろう、と思う。交差点の見通しが悪いとかなんとか。苦情を入れるなら、自分で切るところまでやってほしい、と内田さん。もっともである。せめて自分で伐採し、汗をかいて、木端を頭から被る経験をしてほしい。なんだか街が街じゃなくなっていくようだ。樹を切るということは、街を街じゃなくしていくということである。やはり、土地を所有しないとだめだと思った。こちらが所有しないと、押し返されてしまう。対抗できない。
どうも年々、公園やら街路樹やらの、木の切り方が雑になっているような気がして、こわい。気のせいならいいのだけど、昔はもうすこし、木のことを考えて剪定をしていたような。いま、街を歩いていて目につくのは、バツンバツンと太い枝を途中で切り落とされた、不憫で不恰好なものばかりである。「桜切る馬鹿、梅切らぬ馬鹿」という諺にもなっている桜の木も、そこら中で切られている。

Posted by satoshimurakami