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文章でも展覧会においても、大町にある温泉「高瀬間」の露天風呂のようなものを考えること。 数ミリ単位で微調整すれば後頭部がぴたっといいポジションにはまり込む岩や、耳まで湯船に浸かると海の浅瀬の水中に住んでいる生き物になったかのような音が聞こえるポイントや、深海魚になったような音が聞こえるポイント、平たい岩を体を横たえてみて、そこが寝るのにとてもよい場所だと発見する(これに「寝湯」などという看板が立っていたら台無しである。ただ岩場が無造作にひろがっているように見える空間で、自分で「横になるのにちょうどよい岩」を見つけるのがよいのだ。いろいろな大きさや形の岩に身体を当てはめてみる。自分が動物であることを思い出すような、身体のポジショニングと自然の造形が生む一致を)ようなこと。そんな混沌と秩序のバランスを考えること。

Posted by satoshimurakami