蜂の市民的自由

夜あかりをつけて部屋で作業をしていると、網戸に蛾やらカナブンやらカメムシやら正体不明の羽虫やらが張りついてくるが、蜂はそうはしない。蜂はどこか知的に、自分が自由であることを知っているかのように飛ぶ。その自由は英語でいうと「フリーダム」より「リバティー」に近い。多くの蜂は社会的な動物で、各自が役割を持って働いており、その責任感のようなものが飛行の仕方に滲み出ている。探るように、警戒するように、探すように飛んでいる。ただ光へ向かっていったり、高いところへ向かっていったりはしない。蜂の自由さは、人のそれに近い。07311320

Posted by satoshimurakami