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夢日記を書くときに実感しやすい、言葉が持つ「固定作用」。夢に現れる風景やもの、人物には必ずしもはっきりとした輪郭があるわけではないのに、起きた後に夢日記として言葉にしようとすると、どうしてもそれらに輪郭を与えざるをえない。言葉は茫漠とした夢風景の印象を、ある仕方で固定化してしまう。本当はそうでないのに、そういうこととして固まってしまう。そして、この作用は夢日記に限らない。
そこで思い切って三次元にしてみること。言うなればフィクション(夢)を「模型化」すること。三次元にすると一気に、その風景の現実味が増す(絵画よりも彫刻のほうが「世界に存在してる感じ」が強いのと同じように)けど、しかし同時にそれは真っ赤な嘘でもある。夢は三次元ではなく、いわば二次元の映像に近いものとして体験されるので、三次元にしたとたんに絶対に無理が生じる。
だけどそこにはなにかリアルなものがある。その「事実」と「創作」の境界がぶっこわれたときに現れる風景に、(大袈裟かもしれないけれど)芸術の未来がある。

Posted by satoshimurakami