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TERRADA ART AWARDの制作に追われはじめてから1ヶ月半。まさに「追われている」という言葉がぴったりで、朝から晩までスタイロフォームを電熱線で削ったりハンダごてに銅線をつっこんだ自作道具でくり抜いたり、ペンキを塗ったりモニターとスピーカーを埋め込んだり、俳優さんたちと収録をしたり演出をしてくれている友人や音響をやってくれる人と話したりでお風呂で本をよむ気力もなかなか湧いてこない。目を使いすぎているような気がして。泊まり込みで制作を手伝ってくれている友人とはもう共同生活のような日々を送っている。私はいま友人たちの絶大なる協力を得ながら、3.5インチのモニター17台と10Wのスピーカー16台と16台のアンプ、14台の「ラズベリーパイ」と、友人が貸してくれたミニPCや3台のGoProと、ヘルメット3個と、10万円分のスタイロフォームと220メートルぶんの角材と42平米ぶんのラワン合板と12万円のMAC MINIと一斗缶2つぶんのペンキと絵の具ともろもろの工具や30個以上のACアダプタ、HDMI,スピーカー,Micro USB,イヤホンコード,延長コードなどケーブル類などなどで、これまでやったことがないインスタレーションをやろうとしている。200万円くらいかかりそうな勢いである。日記に残しておきたい言葉やアイデアのメモもなかなか取れず、こういうことをやるにはやはり多少の余裕は必要なのだな。そんな怒涛の毎日でも以下の三つのメモが生まれた。
・生まれてから今日までの35年間、一日6時間寝てきたとして、合計9年ほどは寝ていることになるので、私はまだ26歳である。どおりで、35歳という歳にピンときていないわけだ。
・コーヒーはマグカップよりも湯呑みで飲んだほうが美味しい。量が少ないので冷める前に飲み干すことができるし、そもそもコーヒーをたくさん飲めないのでマグカップでは大きすぎる。手で持って熱を感じるくらいの薄手の湯呑みで飲みたいものである
・安い豚バラ肉を、めちゃくちゃ弱い炭火で三時間くらい焼くと、びっくりするくらいおいしくなることを思い出した。以前展覧会の中で必要に駆られてやったものだが、いわゆる低音調理というものだろう。味も素晴らしいが、うっすい豚バラ肉を何時間も炭火にかけつづけ、本を読んだりしていたあの時間は贅沢だった。またやりたいものだ。必要なものは数百円の豚バラ肉と炭火と本だけである。あの時間はよかった。ほんとうによかった。

Posted by satoshimurakami